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九条静音の黒執事妄想劇場
セバスチャンxシエルのBL中心の日記です。九条静音の黒執事個人誌の紹介もあります。その他ネタバレの配慮は致して居りませんので、ご注意18禁有り
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黒執事オリジナル小説NO.4行きます(-_-;)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　NO.4
「坊ちゃん・・・」
　背後から襲われたセバスチャンは、もう一人の天使にガッチリと首に腕を回され、残っていた右手を掴まれて身動きが取れないばかりか、シエルの首に向けられた短剣に気付き、行動出来ないでいた。
　「セバスチャン、何をグズグズしている。さっさとこいつらを始末して、僕の魂を喰らえ!そうすればその左手も再生するんだろう・・・」シエルはいつもの様に命令を下す。
　「坊や、そんな事でこの腕が再生するとでも、思っているのか?契約書を無くして主人の魂を喰らうなんて、無理な事なのに・・・」セバスチャンを掴んでいる天使が言う。
　「よせ、それ以上言うな!」身動きが取れないセバスチャンが、珍しく怒鳴った。
　　誰に対しても敬語しか使った事がない、有能な執事が・・・
　天使は話すのを止めなかった。「いいかい、契約書を無くした悪魔が掟に背いて魂を喰らったら悪魔は消滅するしかないんだよ。」残酷な言葉を天使は言ってのけた。
　シエルは驚きに目を見張るしかなかった。
　(僕の悪魔は、僕の魂を喰らって消滅するのが解っているのに・・・)
何故?と思うとシエルの目から涙が溢れ出す。泣けない筈なのに・・・
　セバスチャンはシエルに自分の本心を知られてしまった事に気付き、シエルから視線を逸らす。
　(嗚呼・・・坊ちゃんに知られてしまった・・・私の本心を・・・嘘を・・・)セバスチャンは殺され様としている事よりシエルに嫌われる事の方が何倍も怖いのだ。
　セバスチャンの嘘・・・本当はシエルと消滅したくて、真実を告げなかった事・・・
　悪魔にだって愛すると言う感情はあるのだ。ただ人より多少、歪んだ愛情表現しか出来ない存在だから、シエルが気付かないのは無理もない。
　悪魔を愛した人間は地獄行き、人間を愛した悪魔は消滅するしかないのだから・・・
　「この嘘つき、嘘つかないと言ってたくせに・・・馬鹿悪魔・・・僕と消滅したいなんて、嬉しいじゃないか・・・」シエルは耳を真っ赤にして悪魔に告げた。
　「うああ・・・」セバスチャンの苦痛の声が聞こえた。
　セバスチャンを掴んでる天使が左手の傷口に爪を立てたのだ。
　「セバスチャン・・・」シエルは駆け寄ろうとして動いて、短剣がシエルの首を切りつけた・・・
　「坊ちゃん・・・」セバスチャンは痛みに耐えながら、シエルの元に駆け寄ろうとしているのだ。
　「僕達無視して二人の世界作らないでくれる?」
　シエルの後ろの天使が、不貞腐れていた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　NO.5へ続く
[2010/03/20 00:55] | 小説 | トラックバック(0) | コメント(0)

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