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九条静音の黒執事妄想劇場
セバスチャンxシエルのBL中心の日記です。九条静音の黒執事個人誌の紹介もあります。その他ネタバレの配慮は致して居りませんので、ご注意18禁有り
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「秘めごと」GF10月号ネタばれ妄想・捏造小説R-15
突発SSセバシエ
TLフォロワー様高校生のお嬢様方に捧げるR-15小説ですので、キスまでとしました。
ネタばれですので、本誌ごらんでないお嬢様は、閲覧を遅らせます様に・・・
大丈夫なお嬢様だけどうぞ(*^_^*)





   「秘めごと」  
 シエルはセバスチャンに指示された図書室に来ていた。
 佇むセバスチャンに気付き、声を掛けようとした時だった。
 手首を掴まれたと思うと、口を大きな掌で塞がれた。
 プラ~ンとなる足・・・
 そんな時ドアが開き、意外な人物が入室してきた。
 ロレンス・ブルーアーだった。
 「おや、こんな時間にどうしました?」
 セバスチャンの問いに、ブルーアーはキョロキョロと辺りを見回した。
 「何か探し物でも?」
 「いえ・・・失礼しますミカエリス先生」
 ブルーアーはすごすごと退出して行った。
 シエルの後を付けていた筈なのだろう・・・
 ばさっ
 セバスチャンがマントからシエルを解放していた。
 「乱暴にして申し訳ありません。マークされているようでしたので」
 「少し派手に動きすぎたな・・・」
 シエルはセバスチャンの身体にしがみ付き、マントでブルーアーの視界から、見事に遮断されていた。
 勿論、無許可でセバスチャンが魔力を使用したのだろうが、今、P4に疑われる訳にはいかない。
 寧ろ、セバスチャンの独断の行動を褒めるべきだろう・・・
 しかし、今の状況が、そんな当たり前の判断すら、シエルの思考回路から消え去らせるには十分だった。
 屋敷を出てから、何日たっただろう・・・ 
 自分の屋敷でのセバスチャンとの秘めごと・・・
 そんな甘い日々は今の二人には皆無で・・・
 その苛立ちも含めて、「女王の番犬」として行動しなければならない。
 ここでもセバスチャンにスイーツを作らせていた為、久し振りに密着し、嗅いだセバスチャンの香り・・・
 甘い甘いバニラエッセンスの香りに酔って・・・
 「おやおや・・・坊ちゃん・・・欲情なさったのですか?」
 セバスチャンは嬉しそうにニヤニヤしていた。
 「う・・・煩い!お前が何も言わずに、あんな事するからだろう!!!」
 「それは申し訳ありません・・・ですが、お仕事の前ですから、これだけで・・・」
 そう言いながら、セバスチャンの顔が近付いてきて・・・
 シエルの唇を塞ぐセバスチャンの唇。
 大人の色香に酔う・・・
 何百年と生きた悪魔は狡猾で、いつだってシエルを翻弄する。
 欲しい時には、与えてくれず、要らない時には、貪欲に・・・
 シエルの口内でセバスチャンの舌が縦横無尽に動きまわった。
 熱い熱いキス・・・
 名残押しそうに離れた唇はシエルの唇の間に銀糸を繋いで・・・
 「早く仕事を終わらせたいですね・・・本当はこれだけで、終わらせたくないのですよ」
 悪魔の本音。
 「僕もだ・・・でも、番犬の仕事は全うしなければ・・・」
 二人を繋ぐ契約印・・・
 これがある限り二人を引き裂く事は出来なくて・・・
 セバスチャンが感じたアガレス先生の手の違和感・・・
 何れその真実を付き止めるだろう。
 「坊ちゃん・・・早く仕事を終わらせて美味しい紅茶をお淹れ致しましょう・・・」
 シエルに向ける笑顔は眩しくて・・・
 「ああ・・・楽しみに待ってる・・・」
 ぶっきらぼうな言葉と裏腹に、耳まで真っ赤で・・・
 「シエル・・・」
 セバスチャンは最後にシエルをギュッと抱き締めた。
                     FIN
         H24.9.20      P10:51