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セバスチャンxシエルのBL中心の日記です。九条静音の黒執事個人誌の紹介もあります。その他ネタバレの配慮は致して居りませんので、ご注意18禁有り
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「いつまでも一緒に」七夕ネタ駆け込み更新R-18微裏
 少しだけ七夕ネタのびみょ~H
 SSです。
 少しでも楽しんで頂けたら幸いです。



    「いつまでも一緒に」 
 シエルは一人窓辺にいた・・・
 昨夜は使用人達と、七夕を楽しんだ。
 一年に一度しか会えない彦星と織姫の事を想って・・・
 (僕は幸せだな・・・両親を失くしても、温かい日々を送っていられる・・・復讐だけが、生きる道だと思ったのに・・・)
 憎しみを糧に生きてきた筈なのに、心安らぐ日々に、浸っている自分・・・
 滑稽だとは思うが、温かい腕に包まれたら、何もかも忘れたくなる。
 普段はひんやりと冷たいくせに、自分を抱く時には、温かく、熱くなる身体・・・
 まるで自分を求めてくれている様で・・・
 「滑稽だな・・・」
 自重しなければならないと思った。
 自分の生きる道は復讐を遂げる事だけなのだから・・・
 願いが叶った暁には、一人で逝くのだから・・・


 コッコッコッ・・・
 硬質な足音・・・
 セバスチャンが一日の業務を終える為に、見回りをしているのだ。
 心はここにないと言うのに・・・
 はやる気持ちを抑えつつ業務に勤しむ。
 ふと主の意識を探る。
 毎日、主人が眠った後、傍らで休む日々・・・
 いつからか、シエルと結ばれ、隣で眠る事を強要された。
 当主とは言え、幼い子供のシエルには、当然の要求だろう・・・
 「坊ちゃん!」
 セバスチャンは駆け出していた。


 すっかり、身体の冷えたシエルが、ベッドに戻ろうとした時
「坊ちゃん!」
セバスチャンが許可もなしに入室してきた。
 「なんだセバスチャン?ノックもなしに主の部屋に入るとは・・・」
 「今は、業務外ですよ・・・ああ・・・こんなに冷えて・・・7月と言えど、夜は寒い・・・さぁ、入浴してお身体を温めて・・・」
 シエルを抱き上げ、浴室へ向かうセバスチャン。
 「嫌・・・そんなに面倒なコトしなくても・・・」
 セバスチャンの首に抱き付き、耳元で何かを囁くシエル。
 「イエス・マイロード」
 嬉しそうに、セバスチャンは目を輝かせた・・・

 
 「あっあっ・・・セバス・・・」
 ベッドに戻ったシエルは、セバスチャンに組み敷かれた。
 もう日にちが変ってしまう為、手っとり早く、秘部を舌で舐められ、解され、心が追いつかないままに、挿入され、セバスチャンの良い様に、啼かされたシエル。
 主のわだかまりが何なのか、セバスチャンは知ろうともせずに・・・
 最も、聞いた所で理解など出来ず、快楽に溺れさせ、疲れさせて、シエルを眠らそうと考えたからなのだが・・・
 グチュ・・・グチュ・・・
 シエルの快楽の深さを物語る卑猥な水音・・・
 「ああイク・・・」
 「んんっ・・・シエル・・・」
 セバスチャンにも余裕などなく、シエルが果てる瞬間の締め付けに、最奥で欲を放つセバスチャン。
 ドクン・・・ドクン・・・
 大量の白濁でシエルを穢すセバスチャン・・・
 しかし、主を眠らせるのは叶わなかった。
 「一体どうされたのですか?坊ちゃんが御眠りになられないなんて・・・」
 Hの技術に、自信を失くしそうなセバスチャン。
 今までなら、シエルを眠らせる事に、成功していた筈なのに・・・
 「ああ・・・ちよっと考えごとをしていたから・・・」
 「私より大事なコトなのですか?」
 何かウルウルと泣き出しそうなセバスチャン。
 「心配するな、そんなに大した事ではない・・・」
 「気になって眠れません・・・教えて下さい・・・」
 セバスチャンが、従順なドーベルマンに見えてきた。
 「眠れないって・・・そもそもお前寝ないだろう・・・」
 シエルは呆れ顔だった。
 「寝ない訳ではありません。それ程、必要のない事だけで・・・」
 「だったら大人しく寝ろ!それ以上聞くな!!!」
 情事の痕を全て清められ、セバスチャンの腕の中で唸る。
 「終わりましたよ・・・坊ちゃん・・・」
 ナイティを着替えさせ、毎日の様に、ベッドに乗り上がる。
 「う・・・ん、セバスチャン僕の傍にいろ・・・この手を離すな」
 「イエス・マイロード」
 シエルはフィニの短冊に書いた願いに、自身の生きる意味を知る事が出来た。
 「いつまでも一緒に、御屋敷の皆と共に居られます様に・・・」
 こんな僕でも、必要とされているんだ。
 冷たい筈の悪魔に抱かれて、翻弄されて・・・
 「いつまでも一緒に・・・」
                         FIN
                  H24.7.8     P10:30

「100年目の誓い」プロポーズの日セバシエSS
  「100年目の誓い」 
カチャカチャ・・・
 セバスチャンがいつもの様にカートを引いて、主の紅茶の用意をする。
 しかし、以前とは違う様子で・・・
 「坊ちゃん、ナイトティーをどうぞ・・・」
 紅茶をサーブする仕草は以前と同じだが、微妙に違うセバスチャン・・・
 そう執事なのに、手袋はしていないのだ。
 白い絹の手袋・・・執事としては欠かせないアイテムを付けていない。
 もう後は休むだけなのだ。
 二人っきりで長い間、そうしてきた様に・・・
 さっきまで二人で入浴していたのだ。
 毎日抱き合い、戯れていた筈なのに、今日に限って・・・
 シエルの胸の内は、複雑だが、毎日SEXしている訳ではない。
 別に、御風呂でコトに及ぶ必要もない。
 シエルはさして気に止めない風を装っていた。
 勿論、セバスチャンにはそんなシエルの心など、手に取る様に理解出来た。
 魂を喰らえない代償に、シエルはセバスチャンの忠義に報いる為、その身体を差し出した。
 記憶を失う前は、散々セバスチャンに求められていた身体を開いて、受け入れる。
 例え、シエルが悪魔になったとは言っても、長大なセバスチャンのモノを受け入れるのは、至難の業だった。
 それでも、シエルは健気にセバスチャンを求めた。
 「愛してるから・・・」
 唯一、偽れない心・・・
 人であった時は、自分の身を守る為に吐いた嘘・・・
 今は、セバスチャンしかいないのだから、偽る事もない。
 「坊ちゃん・・・今日は何の日か、ご存じでしょうか?」
 そう言いながら、紅茶を飲むシエルに、セバスチャンは綺麗に包装された小箱を差し出した。
 「何だ?セバスチャン・・・」
 シエルの瞳と同じ青いリボンで飾られた正方形の小箱。
 「どうぞシエル・・・中をご覧になって・・・」
 穏やかな笑顔は、天使に攫われ、過去を改竄されるのを自ら阻止し、再び、セバスチャンの腕の中に戻った時、微笑んだそのままの顔で・・・
 「んっ・・・解った・・・」
 シュルリとリボンを解き・・・
 「これは・・・」
 シエルの目は驚きに見開かれた。
 「シエル愛しております・・・これからも、永劫の闇を共に歩いて頂けますか?」
 「セバスチャン!」
 シエルはセバスチャンに抱き付いた。
 箱の中身は・・・
 赤と青のリングが並んで二つ・・・
 大き目の指輪はサファイアで、小さめの指輪はルビーだった・・・
 「貴方と私の瞳の色と同じ宝石で、永遠の愛を誓いましょう・・・」
 セバスチャンはシエルの薬指に、ルビーを・・・
 シエルはセバスチャンの指に、サファイアを・・・
 「僕も、愛してるセバスチャン・・・」
 二人は、お互いの瞳の色の指輪で縛られる。
 100年目の誓い・・・
 二人は、晴れて夫婦になった・・・
 シエルは悪魔になって100年生きたから・・・
 シエルを知る者は、もう誰もいない・・・
 セバスチャンと二人で、永遠に生きていく。
 指を絡め、シエルは、夫となった執事セバスチャンに、ベッドに押し倒された。
 これからは、誰にも邪魔されず、甘い時を過ごすのだ。
 永遠に闇の中で生きる・・・
                                     FIN
H24.6.3 P9:55
あとがき
 昼間のTLで今日は、プロポーズの日と知り、突発SSを・・・
 書き古したネタではありますが、今回はHはナシで・・
 これから二人はあ~ん・・・なコトや、こ~ん・・・なコトを繰り広げていくのでしょう。
 体調を微妙に崩し、明日は仕事・・・
 突発的が多すぎでした・・・
 まぁ、どんな状況かは、フォロワー様がTLにて、お知りになっておられますので、ここでは省かせて頂きます(゜-゜)
 九条がドジだと言う事で・・・
 しかし、私は養子娘と言う事で、
「結婚して下さい!」と旦那にプロポーズして、今日に至ると言う訳で・・・
 セバシエ結婚実に悦いモノだ!!!お粗末様でした(*^_^*)

「Devil's White 2」更新
 TLにて、リクエスト頂いた?様なので、続編書いてみました(^-^)
 R-18ですので、ご注意くださいませ(^-^)
 悪魔主従のホワイトデーは(*^_^*)


       「Devil’s White 2」 
 そっとセバスチャンの唇がシエルの唇に触れた。
 重なるだけのキス・・・次第にキスは深くなる。
 「ふっ・・・んんつ・・・」
 シエルはキスだけでも、まだ慣れないのだ。
 何度も何度も、セバスチャンと交わし合ったと言うのに・・・
 ズクン・・・セバスチャン自身が熱く、昂ぶる。
 シエルは、重なりあった身体で、セバスチャン自身を摺り付けられていた。
 カァッと、顔を真っ赤に染めたシエル。
 「おやおや、これからもっと凄い事をするのに・・・これしきの事で、照れてどうするんです?」
 嫌味を忘れないセバスチャン。
 「煩い!もう来いセバスチャン!」
 悪魔になったシエルは積極的で、時には、セバスチャンもタジタジになる。
 はしたない悪魔のモノは、ドクンと脈打ち、シエルの内部に入り込みたくてウズウズしていた。
 「イエス。マイ・ロード!」
 セバスチャンでさえ、望んだ瞬間・・・
 ズズッ・・・
 「ハァンッ・・・」
 艶めかしいシエルの声・・・
 「ああ・・・素敵ですよ、シエル・・・」
 シエルの内部は、セバスチャンを優しく受け止める。
 「あっ・・・あっ・・・」
 向かい合ったまま、深くセバスチャンに挿入され、貪られるシエル。
 「もっと・・・もっと・・・お前が足りない・・・」
 「ええ・・・もっともっと私を差し上げましょう・・・」
 今日も怠惰な日々を送る二人・・・
 もう二度と、誰にも邪魔されないのだ。
 ゴロゴロと読書三昧の日々も良いのだ。
 今は、シエルも悪魔なのだから・・・

                  FIN H24.3.15 11:38

「Devil's White」短編1P
ホワイトデー凄い短編
 悪魔主従です。
 甘くない、エロもない・・・


「Devil’s White」
「坊ちゃん昨日が何の日でしたか、お忘れになってませんか?」
 「ああ?」
 シエルはベッドに寝そべり、本に読み耽っていた。
 セバスチャンの問いにぞんざいに答える。
 「私は貴方をそんな子に育てた覚えはありません!」
 言いながらも、ハンカチで目を押さえ、泣いているセバスチャンは、この上もなく、鬱陶しい以外の何者でもない。
 「何の日なんだ・・・お前悪魔だろう?泣くな・・・」
 シエルはうんざりと言う顔をしている。
 二人だけで暮らし、既に100年はたっていただろうか・・・
 それ程長く暮せば、飽きるモノだが、二人は色々な顔を見せ、お互いに縛られているものの、楽しく暮らしていた。
 一重に、セバスチャンの悪魔としての特性と言うべきか、悪魔らしくない一面があったからなのか?
 ハンナはルカを愛しながらも、命を奪い魂を喰らった。
 今の二人の様に、命を奪う事も、魂を喰らう事もせず、共に暮らすと言う、選択をしなかったハンナだ。
 クロードも契約を叶えるまでもなく、シエルの刃に倒れ、自分に愛を囁いたアロイスを躊躇する事もなく、殺した。
 只、シエルの魂を喰らわんが為に・・・
 「貴方は、本当に薄情でらっしやる・・・貴方は少しも変わられていない・・・」
 そう今のシエルは悪魔・・・
 元々、子悪魔みたいで、セバスチャンを散々困らせた。
 「当たり前だろう!お前は僕の何を見ていたんだ?お前は永遠に僕の執事・・・でも、今では恋人だろう?ホワイトデーだったんだろうが!何をくれるか楽しみだ・・・」
 シエルは本をパタンと閉じると、コロンと仰向けに寝転がり、手を広げ、セバスチャンを誘う。
 「誘惑までお出来になられるなんて・・・貴方は優秀な生徒ですよ・・・では差し上げましょう・・・私自身を・・・」
 「それは楽しみだ・・・少しは楽しい趣向を凝らしてくれるだろう・・・」
 クスクスと笑うシエル。
 悪魔になってからと言うもの、セバスチャンを待ち望む自分がいる。
 溺れるのは嫌だが、クロードに引き離された時の辛い記憶を思い出すと切なくなる。
 ならば、享楽に溺れた方がいい・・・
 悪魔なのだから・・・   FIN H24.3.15 A0:32

「もうすぐホワイトデー」シエセバ
 シエセバですので、ご注意を・・・
 PCケータイHPは今年中には、閉鎖予定です。
 キリ番設定致しましても、どなたからも、コメント頂けず、残しておくのは、無意味ですので・・・
 すでにすぴばるサイトには、更新しましたが、ブログにも更新です(*^_^*)


 もうすぐホワイトデー1

 「はい、アーン」目の前に付き出された、フォークに渋い顔をする。
 「嫌なのか?セバスチャン・・・」目の前の渋い顔の執事にシエルは、目を潤ませて問う。
 「貴方は、そんなキャラではないでしょう・・・悪魔になってからと言うもの、私を弄んで、喜んでらっしゃるでしょう・・・」セバスチャンは、本気で怒っていた。
 確かに、シエルが悪魔になってから、冷たい態度だったのは、認めるが、嬲られるのは性に合わない。
 今のシエルの行動が、チョコレートケーキを単に、セバスチャンに食べさせると言う物なら、こうもセバスチャンが怒りはしない。
 悪魔になったシエルは人であった時の様には、スイーツを食べれなくなっていた。
 甘みも旨味も感じられないのだから・・・
 しかし、嘆く主を見かね、チョコレートクリームに、はしたなくも指を突っ込み、味見をして、シエルが甘く感じる様にと、セバスチャンは工夫をしようとしていた時だった。
 突然、シエルに唇を塞がれた。
 クチュ、ピチャ・・・艶めかしい水音が部屋中に響く・・・
もうすぐホワイトデー2

「んんっ・・・坊ちゃん・・・」執拗に口内を舐めまわし、蹂躙するシエルに驚くセバスチャンだった。
 「甘い・・・」シエルは、何故か、人であった頃のチョコレートの甘さを感じ満足していた。
 しかし、唐突に唇を塞がれ、容赦ない舌の動きに、喘がされたセバスチャンの瞼には、うっすらと涙が滲んでいた。
 「何て事を・・・もう、貴方って言う方は・・・」人であったシエルを組み敷いてきた、セバスチャンには、逆に嬲られたのが、気に入らない。
 「フン、悪魔のお前がそんな表情をする何て・・・そそるぞ♥」悪魔になってからのシエルは、突拍子もない事を平気でした。
もうすぐホワイトデー3

 「もっとスイーツが欲しい・・・」悪魔になったシエルは、貪欲だ。
 悪魔だから、自分の欲望に正直だから。
 フォークで、ケーキを刺し、セバスチャンに食べさせ、それを自分で食べてみるシエルだった。
 先程と同じ様に、セバスチャンの口腔を犯し、存分にケーキを頬張るシエルだった。
 「もう・・・止めて下さい・・・」力なく、行為を拒否するセバスチャン。
 シエルから口付けられる事など、滅多にない為、身体は過敏に反応し、熱くなる身体を持て余す。
 それに気付かぬシエルではない。
 「何だ?これは・・・」シエルの意地悪な指が、セバスチャンの欲望の証に触れる。
 「ああっ・・・坊ちゃん・・・」恍惚とし、シエルからの愛撫に身を任せるセバスチャン。
 「こんなに、硬くして・・・」シエルも欲情していた
もうすぐホワイトデー4

パクッと咥えてジュブジュブと音をさせると、セバスチャンはシエルの髪をかき乱す。
 「あ・・・んんっ」声を押し殺し、己の牙で唇を噛み締めるセバスチャン。
 悪魔になったシエルには、血の匂いさえ甘く感じ、恍惚となり、セバスチャンのモノを責めるシエルだった。
 「ああっ・・・もう坊ちゃん・・・」セバスチャンの絶頂の瞬間を受け止め、ゴクゴクと喉を潤すシエル。
 「御馳走様、相変わらずお前のは、甘い・・・」飲みきれず、白濁の精液が、シエルの口の端から垂れた。
 その姿にセバスチャンは、ゾクリとする。
 元々、悪魔の自分がだ。
 (ああ・・・何故、私はこの方と巡り合ってしまったのだろう・・・もう、心だけでは足りない・・・身体も魂までも、全て捧げてしまった・・・)それでもと想う。
もうすぐホワイトデー5

まだ足りないと・・・
 どんなに求めても、人であったシエルは自分のモノには出来なかった。どれ程身体を重ねても、穢れない、高貴な魂・・・
 シエルにとって悪魔など、汚らわしい存在だったからだ。
 「フフ・・・セバスチャンそれ程、僕が欲しいのか?お前のここは、ヒクついているぞ・・・」飲みきれないセバスチャンの精液に指を絡め、蕾に少しずつ指を進めるシエル。
 「くうっ」セバスチャンは、僅かな痛みに背を仰け反らせた。
 人を抱くのには、慣れ切っていたセバスチャンだが、抱かれるとなると、苦痛を伴うのだ。悪魔であるセバスチャンにとって、後孔は、人と違い柔軟には、出来ていない。
 人であった頃、セバスチャンに抱かれていたシエルは、排泄するシステムとしての後孔は、柔軟に収縮を繰り返すモノだったから、慣れたら、快楽に溺れられたのだ。
もうすぐホワイトデー6

 しかし、セバスチャンは違う。
 身体を強張らせ、額には汗が滲む。
 「何だ?これくらいで痛いのか・・・仕方ないな・・・」シエルは、セバスチャンの足を抱え、秘部を目の前に晒した。
 「やああ・・・坊ちゃん・・・恥ずかし・・・」沈着冷静で嫌味ばかり言うセバスチャンも、ベッドの中では、豹変する。
 (可愛い・・・何でこいつこんなに・・・だから、天使なんぞに目を付けられるんだ・・・)悪魔になったシエルには、アンジェラが、実は、セバスチャンの身体が目当てで、自分から、引き離そうとしていた事など、お見通しなのだ。
 例え、セバスチャンが必死で隠したとしても・・・
 (まぁ、情報を得る為とは言え、修道女を抱いたのは、僕の命令ではない・・・こいつだって男だって事だ・・・)魂をやれなかったから、大目に見ているシエルだった。
 自分が知らない間に他の女と色々しているかも知れない・・・
もうすぐホワイトデー7

 「御心配には、及びません・・・私には、貴方だけ・・・こんな恥ずかしい格好でも、貴方を愛しているから、耐えられる・・・」羞恥心を抑えて精一杯の心をシエルに見せるセバスチャンだった。
 「フン、だったら精々乱れて僕を楽しませてくれ!何だか、お前を壊したくて堪らない・・・」シエルは心にもない事を言う。
 「元より、そのつもりです。私は貴方の下僕で、狗ですから・・・」シエルに愛してると言って欲しい訳ではない。
 シエルを騙し、守る事すら出来ず、シエルを悪魔にしてしまったのは、自分のミスだ。
 契約に反した悪魔は消滅する筈なのに・・・自分は、生き残ってしまった。
 それは、シエルが望んだからだとは、セバスチャンは気付かない。否、気付けないのだ。
 強大な力に守られている自分に・・・
 シエルはセバスチャンを辱めた。
もうすぐホワイトデー8

ピチャピチャ・・・シエルはまるでミルクを飲む子猫の様に、セバスチャンの内部を舐めまわす。
 「くうっ・・・んんっ」シエルの舌の熱さに、セバスチャンは翻弄される。
 どれ程、時間がたったのだろう・・・
 シエルの熱い舌が引き抜かれ、それよりもっと熱いモノが宛がわれるのを、蕩けきった表情のセバスチャンは、ぼんやりと感じた。途端に、引き裂かれる痛み・・・
 「いっああっ」何度、挿入されても、慣れない身体・・・痛み・・・「くっ・・・力を抜けセバスチャン・・・」挿入していくシエルも辛いのだ。
 セバスチャンを愛しているから・・・
 でも、自分は素直じゃない・・・
 愛に飢えた孤独な少年は、悪魔なのに、下僕なのに、只の執事のセバスチャンを愛してしまった。
 「愛している・・・セバスチャン」シエルの突然の告白に、スウっと力が抜けた。
 ズプン・・・シエルが、完全にセバスチャンの内部に入りきった。「ああん」セバスチャンの苦痛が快楽に変わる瞬間だった。
もうすぐホワイトデー9

 「ああ、坊ちゃん」セバスチャンの流す涙は、快楽の為なのか、痛みの為なのか・・・
 恥ずかしさを隠す為に、シエルに組み敷かれながらも、無理をしてシエルの唇を奪うセバスチャン。
 本来なら、セバスチャンはシエルを受け入れても、感じる事など有り得ない。
 子供の身体のシエルに抱かれ、同族になったとしても、感じる訳などないのだ。
 「愛」があるから感じるのだと気付いたセバスチャンは、シエルの激しくなる注挿に、身を委ねた。
 どちらが上でも下でも、最早、構わない・・・
 シエルとは、永遠に契約で縛られ、鎖で繋がれているのだから。
 「愛」と言う名の束縛の鎖・・・
 ホワイトデーは、もう今日になり、やがて日付が変わる。
 シエルがセバスチャンを抱くのは、今まで自分に忠実に仕え、働いてくれたセバスチャンに対するささやかな御褒美なのだ。
 二人だけの世界で永遠に睦合う二人・・・
                FIN
あとがき
________________________________________
 昨日二度も、PCの誤動作により、本文消えました(・_・;)
 悪魔になった子供シエルに嬲られる悪魔で大人なセバスチャン・・・原作3月号の無邪気な笑顔のセバスチャンは、狗と言うより、「褒めて」とばかりに、元人間の死体を積み上げる猫の様な感じ・・・
 主人公、受けは「北斗の拳」からの九条の特性?かな(-_-;)
 何かセバスチャン可愛い♥
 うちのシエルは、情事の後、ぐったりしたセバスチャンを胸に抱いて、タバコをふかすイメージで(-_-;) 大人のセバスチャンより、男前シエルで♥
 基本セバシエですが、いつシエセバの小説書くか解りませんので、「NEW」とかの更新から御確認下さい(-_-;)

「一日遅れの夜のデート」猫のネタ
 すぴばるだと見れない方がいらっしゃるかも知れませんので、こちらにも更新致します(*^_^*)
 「猫の日」を題材にした小説です。
 少しでも楽しんで頂けたら幸いです(*^_^*)
     
 
       「一日遅れの夜のデート」
 セバスチャンは、シエルにアフタヌーンティーを提供すると相談を持ちかけた。
 「坊ちゃん、昨日2月22日は猫の日だったのですが、私とした事が、うっかり忘れていました。ですので、今夜、夜のデート致しませんか?」
 完璧な執事を演じている目の前の執事から、デートの誘い・・・嬉しくない訳ではないが、『猫の日だった』を出されては、素直に喜べないシエルだった。
 「それがどうした?お前は喜ぶべき日だったかも知れないが、僕には関係ない。今更、夜のデートなど・・・」
 そう毎日の様に、深夜から明け方近くまで、魂を喰らえない代償として、セバスチャンとベッドを共にするシエルなのだ。
 今も今朝方まで、散々、イイ様に嬲られて、身体が痛い感覚から抜けきれないシエル。
 今のシエルは悪魔なのに・・・
 二人で何年も過ごし、シエルが人間だったころからの関係に戻るのに、大した時間はかからなかった。
次第にベッドを共にする様になり、セバスチャンが執事に戻るまでの数時間、一緒に眠っているのだ。
シエルはさながら、丸くなった子猫の様に、セバスチャンの胸に密着して、抱き締められて眠る毎日だった。
始めの頃は、シエルの寝顔を眺めてるだけのセバスチャンだったが、無邪気な寝顔に、嗜好品としての睡眠を楽しみたくなったセバスチャンは、取りあえず、眠ってみた。
どんな夢を見ていたのかは覚えてはいなかったが、意外に気持ちの良いモノだと感じたセバスチャンは今では、シエルを腕に抱いて眠る様になった。
シエルを胸に引き寄せ、抱き締めて、匂いに包まれて眠る。
セバスチャンがシエルの為だけに咲かせている白薔薇から抽出したオイルで、バスミルクを作りだし、シエルの入浴の際に、使用している。
甘く、気高い香りに調節して・・・
「そうですね、坊ちゃん・・・今更ですよね・・・私は貴方の忠実なる僕・・・永遠の執事です。出過ぎた発言を致しました。お許し下さい御主人様・・・」
セバスチャンはシエルに跪き、許しを乞う。
そんなセバスチャンにシエルは、胸がキュンとなるのを感じた。
シエルが人であった時は、さほど意識してなかったセバスチャンへの想い・・・
皮肉にも、クロードに洗脳され、セバスチャンが両親を殺した敵と記憶を書き替えられた時、芽生えた想い・・・
『愛している』
気付いてしまえば、冷静ではいられない。
シエルの真の望みは、自分の存在が、この世から消え去る事・・・
 悪魔と契約した以上、代償なしでは、生きられない。
 セバスチャンの気紛れで、何時その命を奪われるか知れぬ、緊迫した日々・・・
 懐かしい思い出となってしまった。
 シエルはとっさに、セバスチャンの頭をナデナデしてしまった。
 「坊ちゃん・・・?」
 セバスチャンは呟く。
 「ちょっとだけなら良い・・・僕も退屈してるんだから、少し、お前に付き合ってやる・・・」
 「坊ちゃん・・・坊ちゃん・・・」
 セバスチャンに急に抱き竦められてしまったシエル。
 「ありがとうございます。流石は坊ちゃん・・・お優しい・・・」
 「フン、僕の気紛れだ・・・いいか!くれぐれも少しだからな!」
 悪魔になっても、シエルの脆弱さは変わらない。
 「勿論です。貴方の脆弱さは、悪魔になられても、変わりませんから・・・」
 セバスチャンは苦笑する。
 「では、夜のデート楽しみにしております」
 セバスチャンはシエルを解放し、食器を下げ、執事に戻った。
 今のシエルは悪魔だ。
 アロイスとハンナの策略により、自身の魂ごとセバスチャンとの契約はそのままに、クロードとハンナと三人の悪魔と契約した事になったのだ。
 当然、セバスチャンとの初期の契約は、蔑ろにされ、蹂躙されたのだ。
 本来ならば、怒りの余り、セバスチャンに殺されても当然のシエルだったが、似たような行為はされたが、死ぬ事はなかった。
 「フゥ・・・」
 シエルは豪奢なソファーに凭れ、寛いだ。
 悪魔になっても、セバスチャンの様に、生粋の悪魔でない為、使える魔力も限られてくる。
 シエルの変化能力も限られているのだ。
 夜に出かけるのだから、今のままの姿ではないと言う事だ。
 「厄介な奴を好きになってしまったな・・・」
 シエルは誰に聞かせるでもなく、呟いた。
 クスクスと愉快に笑う。
 自分は人であった時は、悪魔であるセバスチャンに根首を掻かれぬ様に、注意を払っていたが、今では完全にセバスチャンの主として君臨している様なものだ。
 楽しくて、愉快で、仕方ない・・・
 悪魔を従える嘗て人であった自分・・・
 悪魔を愛しいと自覚した日から、運命は変った。
 シエルとセバスチャンの契約を邪魔した悪魔二人は、排除出来たのだ。
 もう二人の邪魔をする存在は、運命だけであろう。
 「もう、誰にも邪魔させない!されたくない!」
 シエルの本音だった。
 

 「セ・・・セバス・・・」
 ゼイゼイとシエルが荒い息を吐く・・・
 「坊ちゃん何ですか?これくらいで、根を上げてどうします?さぁ、もう少しですから、いきますよ」
 セバスチャンはサッと行動するが、シエルはモタモタしてしまう。
 「もう・・・坊ちゃんは・・・」
 セバスチャンは、シエルの首を咥え、走り出した。
 そう今の二人は完全な猫だった。
 昨日は猫の日と言うことで、シエルは真っ白な猫、セバスチャンは真っ黒な黒猫に変化して、夜のデートに繰り出したのだった。
 セバスチャンの目指す場所までは、かなりの距離があったが、二人共猫なのだ。
 人体形よりも身軽である筈なのだ。
 悪魔なのだから・・・
 しかし、シエルの体力のなさに、業を煮やしたセバスチャンによって、首を咥えられ運ばれるなど、母猫が生まれたばかりの我が子を移動させようとする行為そのもの。
 恥ずかしいが、楽できるなら、そのままでも耐えるしかないシエルだった。
 セバスチャンは内心溜息を吐いているだろうが・・・
 どれ程走っただろうか?
 急に視界が開けてきた。
 そこは、一面の銀世界・・・否、氷の世界だった。
 「つきましたよ、坊ちゃん・・・美しいでしょう?ここは、魔界の入り口『コキュートス』です。」
 セバスチャンの声は、懐かしさに感慨深げだった。
 「何故、魔界の入り口へ?」
 セバスチャンの意図は計り知れないシエルだった。
 「只、貴方にお見せしたかっただけですよ。私が産まれた世界を・・・」
 セバスチャンには、何ら目的があった訳ではなかった。
 言葉の通りなのだ。
 悪魔は気紛れ・・・
 
人の様に、感情に左右される存在でない為、自分の思い通りに行動しようとするだけなのだ。
只、シエルにいつか戻るであろう故郷を見せたかっただけ・・・
「ここが『コキュートス』美しいな・・・とても悪魔の住む世界とは思えない。人の世より、美しいのではないか?帰りたいのか、魔界へ・・・」
それが、セバスチャンの望みならシエルも従うつもりなのだ。
「いいえ、私の生きる場所は、貴方のお傍だけ・・・貴方に無理矢理、魔界に行かせようとするつもりなど、ございません。只、知って欲しかったのです。これ程、美しい世界であろうとも、我々悪魔は醜悪な存在だと。何れ、貴方も完全な悪魔としての変化を終えるでしょう・・・私は貴方が完全な悪魔になり、未来永劫、私と共に生きるのを今では望んでいるのです。私は貴方の望みを叶えて差し上げられませんでした。こんな間抜けで無様な悪魔の私と時を刻み続けて頂けますか?マイ・ロード・・・」
黒猫は、白猫の前で頭を垂れた。
「お前みたいなモノ好きで、酔狂な悪魔と一緒にいたいなどと思うのは、僕くらいだろう・・・セバスチャン僕は、今では、こうなって良かったと思っている。僕は後悔などしない!いつでも前を見て、進むだけだ。その先に破滅が待っていようとも・・・僕は、未来永劫、お前を離してやらない。僕だけの悪魔セバスチャン・ミカエリス」
シエルは猫の身体のまま、頭を垂れているセバスチャンの頭をポンポンと撫でた。
「坊ちゃん!」
セバスチャンは人体形に戻り、シエルを抱き上げた。
「うわっ!」
そのまま、宙を舞い、あっと言う間に、二人の屋敷に戻っていた。
「坊ちゃん、楽しいデート御付き合い頂き、ありがとうございました。これで明日からも、貴方に仕える事を悦びと感じられましょう。今夜は、このままお休み下さい」
ニッコリしながら、シエルに笑顔を向けるセバスチャン。
「今日は、お風呂もなしなのか?別に悪魔になったから、必要ないが・・・寒い!」
「でしたら、さっさと休みましょう」
シエルを腕に抱き、ベッドに潜り込むセバスチャン。
ただし、二人の耳には猫耳が付いたまま・・・
暫くたっても、セバスチャンは何も行動をおこさなかった。
「お前今日は、抱かないのか?」
「今の私は猫ですから・・・」
セバスチャンはシエルに理由を告げた。
「馬鹿!」
シエルは、耳だけでなく全身を真っ赤にしながらも、セバスチャンに縋りつく。
「今夜はこのままで・・・」
 シエルはそのまま、セバスチャンに身を委ねた。
 温かい訳ではないのに、癒されるシエル。
 「僕の居場所は、お前の腕の中だけ・・・」
 シエルは眠りについた。
 「坊ちゃん・・・私も貴方と共に・・・」
 セバスチャンもシエルと同じになりたくて、眠る。
 寄り添って眠る悪魔二人に、青い月の光が優しく降り注いだ。
                               FIN
H24.2.23 P10:52
あとがき
 只、猫になって移動するセバシエが書きたかったのです。
シエルは白猫で、セバスチャンは黒猫のイメージで・・・
何故、セバスチャンがシエルを抱かなかったのかと言うと、猫のオスは、メスに挿入すると内部で、ストロベリーの突起の様なモノが引っ掛かり、痛みと共に、受精を促す作用があるとか・・・
突起が楔の役目を果たして、抜けにくくするとか言う事を何かで知りまして、書いてみました。
微妙に、記憶違いでしたら、お許し下さいませ((+_+))
最近は、セバシエばかり書いてますが、基本シエセバも好きで、ブログでは、チョコチョコ書いてます(*^_^*)
『コキュートス』はある天使と悪魔の壮絶な戦いの中に出てくる魔界を参照にしてみました。
BLっぽいのですが、元天使が悪魔の子供を宿しちゃうんですよね(゜-゜)
元天使は、実は両生体だったりします。
シエルも本当は、両生体だったら、面白かったですね(*^_^*)
今回はエッチはなしで、サラッと書いてみました(*^_^*)
これからも、少しずつ、こちらへ投稿しますので、R-18大丈夫なお嬢様のみ、閲覧下さいませ(*^_^*)
それでは、次回作をお楽しみに・・・

「甘いチョコレートプレイ」2
  昨日の完結編となります。
  書きたい所は時間切れだったので、何時か続きを書くかも・・・
  少しエログロ表現がありますので、閲覧の際はご注意下さいませ(^-^)


  「甘いチョコレートプレイ」2
 しかし、チョコレートとは言え、シエルの秘部から湯と共に、流れ出る様は卑猥だ。
 セバスチャンは、ゴクリと喉をならし、吸いついた。
 「ひぁっ・・・セバス・・・そんなとこ舐めちゃ駄目えぇぇぇ」
 ジュルジュルと吸い出す音にシエルはゾクゾクする。
 チョコレートとセバスチャンの精液が混じったものなのに、セバスチャンの感覚は理解出来ないシエルだった。
 年相応の無邪気なシエル・・・
 セバスチャンとベッドを共にする時だけに限定されているが・・・
 唯一、本当の自分に還る時・・・
 シエルの恥じらう声など無視して、セバスチャンは行為に没頭した。
 悪魔である為、禁忌など在りはしない。
 長い生の中で、ありとあらゆる方法で、人間の魂を喰らう為に、自分の身体を使い、女を誑かしたセバスチャン。
 何人抱いたかなど、覚えてはいない。
 只の魂の器など、愛せる筈もなかった。
 しかし、シエルは違う。
 悪魔の世界では、穢れた人間と契約するモノは稀だ。
 清らかな体を穢すのが、もっとも美徳とされていたからだ。
 セバスチャンは、他の悪魔からしたら、『モノ好き』と思われるだろう。
 それでも構わない程、シエルから離れたくなくなってしまったのだ。
 シャワーで浴室は温まっていたし、セバスチャンに吸いつかれて、シエルは真っ赤だった。
 「シエル・・・チョコは全て吸い尽くしましたよ。このまま続けたら、貴方が逆上せてしまいますね。では、手早くお身体を洗いましょうね」
 セバスチャンはご機嫌だった。
 偶には、御褒美として自分を抱かせてやるのも、悪くない。
 シエルはセバスチャンに翻弄されている様で、セバスチャンを手の平で転がしているのだ。
 実は、翻弄されているのは、セバスチャンなのに、当の本人は気付かない。
 セバスチャンは自身も手早く洗いながら、一通り、シエルを洗い、バスタオルに包んで、寝室に移動した。
 互いに、まだ濡れている感じだが、細かい事に拘ってられる程、二人には、余裕がなかった。
 「ハッハッ・・・セバス・・・ああんっ」
 シエルはセバスチャンに貫かれ、揺さぶられて、何度も、快感を感じていた。
 いつもは、下腹部のみを露出するだけで、シエルを抱くセバスチャン。
 今は、全裸でシエルを背後から突き上げた。
 シエルの指は、白くなる程シーツを握り締め、セバスチャンに腕を取られた。
 「駄目ですよ、シエル。そんなに強くシーツを掴んでは・・・貴方の指が、傷付いてしまいます。」
 そっと赤くなったシエルの指先にキスをする。
 シエルはそんなセバスチャンが愛しくなり、振り返りキスをした。
 その途端にシエルの内部のセバスチャンのモノは大きくなる。
 「やらぁぁぁ・・・そんなに大きくしたら・・・」
 シエルは張り詰めたセバスチャンのモノに、喘ぐだけだった。
 「貴方のお顔が見えないと駄目ですね・・・」
 言いながら、挿入したままシエルを自分の方に向かせた。
 「ああんっ・・・そんな・・・入れたまま・・・」
 シエルは恍惚として、快楽を享受していた。
 言葉など要らない。
 自分を抱くセバスチャンの熱くなる身体に、悦びを感じる。
 「もう・・・早く・・・」
 「ええ・・・たっぷりと私を召し上がれ・・・」
 ドクンビクン・・・シエルの内部で、セバスチャンの精液がぶちまけられた。
 パタンとシエルの身体はシーツに倒れ込んだ。
 ハァハァとセバスチャンの荒い息遣いなど、疲れ切って、気を失ったシエルには、聞こえない。
 「貴方は、私を虜にする。素敵なバレンタインでしたね、シエル・・・」
 スースーと眠るシエルを優しく撫で寝かし、セバスチャンは浴室に移動して、温かい濡れタオルで、隅々まで身体を清めていく。
 バレンタインはそろそろ終わりを告げる。
 チョコは溶けてなくなるが、セバスチャンはなくなりはしない。
 悪魔に愛され、シエルは今日も、いつもの如く、抱きつぶされる事になってしまった。
 口元には、幸せそうな笑顔が張り付いていた。
 シエルに新しいナイティを着せつけ、セバスチャンは軽くシャツを着て、シエルを腕に抱き、ベッドに入る。
 バレンタインくらい共に一夜を過ごしても、罰は当たらないだろう。
 シエルに無茶させた自覚があるセバスチャンは、明日の紅茶の組み合わせを考えながら、シエルの寝顔を堪能したのだった。
                                   FIN
H24.2.14 P11:54

「甘いチョコレートプレイ」1
  TLで予告しました通り、マニアックな小説になっております。
  続きを書きたいのですが、そろそろタイムアップです。
  明日には、FINしたいです( ^)o(^ )
  どんなセバシエでも大丈夫なお嬢様だけごらん下さいませ(^-^)


 「甘いチョコレートプレイ」1
 「坊ちゃん、明日のバレンタインのチョコレートの御希望は、ございますか?」
 悪魔で執事であり、秘密の恋人のセバスチャンが、律義にも、主であるシエルにお伺いをたてた。
 「ああ・・・忘れてた。明日はバレンタインだったな・・・別にお前の好きにしていい」
 シエルは、執務室で多量の書類と格闘している最中で、どうでも良い事の様に、適当に返事をしてしまった。
 悪魔の機嫌を損ねた事など、気付きもせずに・・・
 「さようでございますか・・・では私の好・き・にさせて頂く事に致しましょう。それでは、お仕事続けて下さいませ。明日の準備をして参ります。」
 セバスチャンは、シエルに一息付かせる為の紅茶を用意して、さっさと退出してしまった。
 スイーツは、甘い甘いマドレーヌだったので、シンプルに、ストレートのダージリンが用意されていた。
 「何だあいつ・・・僕がスイーツを食べる顔を見るのが好きだと言ってたのに・・・しかし、どんな巨大なチョコレート作る気なんだ?」
 セバスチャンは以前、暴れん坊伯爵の馬に乗った彫像を象ったチョコを子供達のおもてなしの為だけに作ったのだ。
 恋人の自分の為には、どんな素晴らしいモノを作ってくれるのだろう?
今から作るのだから、どんなモノが出来るか楽しみなんだ。
 シエルはルンルンしているが、セバスチャンは、逆の思考に囚われていた。
 「もう、坊ちゃんは・・・私は貴方の事しか考えていないと言うのに。私の言葉など、どうでもいいとは・・・宜しいですよ、私の好きな様にさせて頂きましょう・・・」
 セバスチャンの背後からは、黒いオーラがダダ漏れだった。
 シエルの機嫌とセバスチャンの機嫌は真逆で、摺れ違い。
 シエルは仕事に追われ、セバスチャンの不機嫌な様子に気付く事もなく、バレンタイン当日を迎えていた。

 一日があっと言う間に過ぎ、バレンタイン商戦の為に、碌に睡眠も取っていないシエルの為に、セバスチャンは使用人達に早く休む様に促した。
 本来なら主であるシエルの采配に委ねるべき事だが、暗い目的がある為、邪魔者は排除する。
 「坊ちゃん、今宵のバレンタインチョコは、趣向を変えてお届けする事に致しました。まずは、浴室へどうぞ・・・」
 シエルはセバスチャンに促されるまま、浴室へ行った。
 シャワーが激しく出しっぱなしになっていて、浴室は暖かくなっていた。
 「では、坊ちゃん・・・」
 シエルをあっと言う間に全裸にしたかと思うと、徐にセバスチャンも脱ぎ出した。
 ???シエルは、セバスチャンと共に、フロに入るなどめったにないのだ。
 セバスチャンは手早く全裸になると、シエルの手を引き、バスタブに誘導した。
 しかし、バスタブの中には、湯が一切入れられてない。
 益々、首を捻るシエル。
 「では、坊ちゃん・・・存分にチョコレートを・・・私を味わって下さいね」
 ニコニコしながら、何時の間に用意したのだろう?
 チョコレートの甘い匂いが浴室に、立ち込めた。
 セバスチャンは柄杓でチョコを掬い、自身にかけたのだ。
 「セ・・・セバス・・・」
 シエルは真っ赤になっていた。
 セバスチャンは自身をチョコレートの彫像として、シエルにプレゼントにするつもりではなく、生身の自身にチョコをかけて、シエルに舐めさせる意図なのだ。
 シエルは照れながらも、従順にセバスチャンの望みを叶え様と舌を這わす。
 首筋をペロペロと舐め、鎖骨から舐め始め、少しずつ下に下がっていく。
 舌で愛撫して欲しいとのセバスチャンの望みを叶えようと必死なシエルに、愛おしさがこみ上げるセバスチャン。
 「イイ子ですね・・・」
 髪を優しく撫でていく。
 鎖骨の次は、乳首、次は腹・・・そして、シエルの舌での愛撫を待ち望むセバスチャンの性器があった。
 シエルに舐めて欲しくて、それは固く張り詰め、昂ぶっていた。
 (いつもより大きい・・・)
 シエルの素直な感想だった。
 「さぁ、坊ちゃん・・・貴方の為に、もう少し甘くして差し上げましょう・・・」
 再びセバスチャンは、柄杓で掬って、自身のモノにかけていく。
 ゴクッ・・・甘い香りに、シエルの喉がなる。
 セバスチャンがシエルに自ら、口淫させようとするのは、滅多にないのだ。
 既に、知り合う前から、散々やらさせていた行為だろうから、セバスチャンは無理強いしないのだ。
 悪魔でありながら、恐怖のままシエルと身体を重ねるのは、憚られた。
 大事にしたいと思う存在になるとは、想わなかった。
 シエルはオズオズと舌を這わせていく。
 ペロペロと可愛らしい舌で舐め取られ、益々、自身を大きくしていった。
 「もう、坊ちゃん限界です。挿入れても宜しいでしょうか?」
 ハァハァと荒い息遣いのセバスチャンの艶めかしさに、シエルはドキドキした。
 「好きにしろ!と言った筈だが・・・」
 チョコを自身に纏わせたセバスチャンのモノをシエルは、内部で咥え込む事を了承した事になるのだ。
 ズッズッ・・・少しずつシエルの内部にセバスチャンが入り込む。
 動く度に、甘い匂いに理性を失いそうだ。
 「ああ・・・坊ちゃん・・・もうそんなに締めて・・・イキそうですよ」
 珍しくセバスチャンが根を上げた。
 「いい・・・イケっ・・・」
 シエルは激しく揺さぶられながら、既に、快楽の頂点に達していて、自身から蜜を放出した後だった。
 「くぅっ・・・」
 セバスチャンは呻きながら、シエルの最奥に白濁をぶちまけた。
 「ふぁぁぁ」
 シエルの甘ったるい声に、セバスチャンは荒々しく唇を奪う。
 吸いつくと言う方が、良い表現かも知れない。
 「もう・・・早く・・・普通にもっとお前が欲しい・・・」
 シエルはセバスチャンに抱き付きながら、お強請りをした。
 「では、シエル・・・もう少し足を開いて・・・」
 セバスチャンはシエルの向きを変えさせ、お尻の奥を指で開いた。
 内部からトロトロと自身の欲望の証が流れ出てきた。
 シャワーを片手に取り、蕾の奥から、自身の白濁を除去しつくそうと、更に内部にシャワーを当てた。
 「それ・・・やぁぁぁ」
 内部に熱い感覚を受け、快楽に浸りそうだった。

「聖夜の誓い3」完結編
 ついに完結編です。
 うーん、書きたい所、カットし過ぎたが、そろそろ旦那が戻るので、これで更新します。
 クリスマスネタ、少々、リアル事情で暗くて申し訳ございません・・・
 少しでも、アクセス頂いたお嬢様の心を暖かく出来ます様に・・・
 では、暫くは更新はないかもです・・・

 
  「聖夜の誓い3」
 「んっ・・・ふっ・・・」
 冷えた身体など、セバスチャンとキスすれば、すぐに熱くなる・・・
 (僕もいい加減こいつに溺れてるな・・・)
 シエルはそろそろ自分の心にも、ケリをつける時が来たのかもと想う。
 「私は貴方を愛しております」
 悪魔の心を捕らえて離さない自分・・・悪魔を惹き付ける魅力的な魂の持主だったから、自分は悪魔として蘇った。
 人間としての自分は、本当の名ではないが「シエル・ファントムハイヴ」は死んだのだ。
 ならばこれからの自分の命は、セバスチャンのモノ・・・
 飽きて捨てられるくらいなら、殺して貰えば良いのだ。
 「坊ちゃん・・・そろそろ目的をお見せしましょう・・・」
 セバスチャンは、シエルの唇を解放した。
 セバスチャンとのキスで、トロンとしたシエルは煽情的で、すぐに抱きたくなる色香を放つ・・・
 セバスチャンは自分の身体が熱くなるのを感じていた。
 (ああ・・・お預けを喰らった犬の様だ・・・)
 つくづく自分はシエルの犬だと思う。
 散々、目の前を獲物がちらついていたのに、過去の契約者なら、契約の裏を掻き、終了前に魂を喰らっていたと言うのに・・・
 悪魔に取って、本来、「契約」程、無意味なモノはない。
 それなのに、セバスチャンには悪魔としての「美学」と「矜持」があったから、律義に守り、人間のシエルを死なせてしまったのだ。
 だから、セバスチャンに取っては、シエルに嘘を吐いた事も含め、度重なる「契約違反」の為に、シエルとの関係の修復に努めたかった。
 それ=「結婚」短絡的ではあったが、全くの服従を強いられる「主従関係」を崩す事には、成功する筈だ。
 だからと言って、夫になったからと言って「亭主関白」など出来る訳はない。
 セバスチャンは高位の悪魔ではあるが、シエルには負けているのは自負している。
 言葉では説明しにくいが、悪魔である自分を恐れないシエルに心棒しているからかも知れない。
 可愛い年相応のシエルを見てみたい欲望もある。
 「さぁ・・・坊ちゃん、掬ってみて下さい」
 色々と考えながらも、窓を開けて、シエルの手を差し出させた。
 外は真っ暗闇で、悪魔になったばかりのシエルには、何も見れない。
 でも、セバスチャンの介添えで、差し出したシエルの手には、色とりどりの金平糖があり、びっくりする。
 「何だこれは?」
 赤・黄色・白・青・金・銀・・・色々な色の小さな星の様な金平糖・・・
 「口に含んで舐めてごらんなさい、甘いですよ」
 セバスチャンの優しげな微笑みにつられ、金平糖を食べ始めるシエル。
 「甘い・・・何で・・・僕は悪魔なのに・・・」
 「シエル・・・」セバスチャンは慌てて抱き締める。
 セバスチャンはシエルを喜ばせる為に、悪魔でも甘さを感じる様に、苦労して空の星を金平糖に変えたのだ。
 「Ciel」は空の意味を持つ名前だから・・・
 「申し訳ありません・・・かえって貴方を辛い目に・・・」
 シエルの目からは涙が溢れていたからだ。
 「フフ・・・お前はやっぱり悪魔だ」
 「えっ?」
 「これは悲しみの涙じゃない・・・お前の心が嬉しくて、僕の為に一生懸命なお前の気遣いが嬉しく泣いただけ・・・これじゃ僕がお前の傍にいてやらなければ、心配で見てられないな・・・」
 「では坊ちゃん・・・私のプロポーズを「ああ受けてやる!僕も・・・その・・・あの・・・お前を・・あ・・・い・・・し・・・て・・・る」
 「坊ちゃん!」
 そのままセバスチャンは走り続ける馬車の中、シエルを押し倒していた。
 二頭立ての馬車の中、二人はお互いを求める。
 悪魔なのに、聖なる日の夜は更けて、朝日が出始めているのにも、気付く事もなく・・・
 最も、セバスチャンの魔力で、支配されている馬車に、余程の能力者か、同族の悪魔くらいしか気付く事は不可能だろうが・・・
 孤独な人間と、孤独な悪魔の出会いは、意外な結末を迎える事になったが、新たな契約になり、二人の契約は強固になっただろう・・・
 誰にも、二度と二人の関係は、崩せない程に・・・
                        FIN
H23.12.25 A10:38

「聖夜の誓い2」
 12/23の続編です。
 予定ではまだまだ続くのですが、取り敢えずこのままで・・・
 ノリノリで書いてますが病みあがりで、中途半端で済みません(>_<)
 ラブラブセバシエが基本好きなので、ご注意を・・・

 「聖夜の誓い2」
 翌朝いつもの様に二人は目覚める。
 シエルが悪魔となってから100年目のクリスマス・イブ・・・シエルにとっては、100年間続けられてきたセバスチャンとの風習の様な日・・・只それだけ・・・
 悪魔になったからと言って、シエルの本質が変化する訳ではなく、セバスチャンも只、魂が食べれないだけと言う真実に辿り着く。
 だから、身体を重ねる。
 シエルには、それは人であった時からの習慣であり、安眠の為の手段でしかなかった。
 しかし、セバスチャンには意味がある行為なのだ。
 (貴方が真実に辿り着いた時、御怒りになられるのでしょうか?それとも・・・)
 シエルの真意はセバスチャンには解らない。
 悪魔が万能ではないとは言え、その気になれば、心の中まで見る事は可能なのだ。
 しかし、シエルにはセバスチャンの悪魔の力も通用しない。
 人を拒絶して生きてきた為か、シエルの心の内の片鱗すら、見る事も感じる事も出来ないのだ。
 それ故、歯痒いのだ。
 心を読めたなら、自分がシエルにどう想われているか、知る事が出来るからだ。
 ジレンマとストレスになり、シエルの傍に仕えてきた。
 セバスチャンはいつもの様に、そつがない行動をするが、シエルにはそれが当然なのだから、褒めてなどくれない。
 悪魔である存在に、絶対服従などと、どれ程の意地悪なのだろう・・・
 シエルがボーッとしているといつの間にか、服を着せつけられていた。
 「なっ・・・何だ!この格好は」
 「よく御似合いですよ、坊ちゃん」
 「僕は女じゃない!」
 シエルが怒るのも、無理はない。
 シエルは白いドレスを着せられているのだ。
 しかも、ティアラに引きずる程の長いベール・・・当然、裾を捌ききれないシエルは足が縺れ倒れてしまうだろう。
 「何で白なんだ・・・普通、悪魔なら黒だろう?」
 「貴方には、黒よりも、白が似合うと思っただけですが・・・」
 本心を隠し、シエルに告げるセバスチャン。
 「しかも、これではまるで・・・「シーッ、私とデートして下さるのでしょう?でしたら、このまま何もおっしゃらず、私の望むままに・・・」
 デートすると言っても、これでは動けない!と言いたくても、グッと我慢するシエル。
 セバスチャンが自分との契約により、永遠に執事であるのは、継続されるが、魂を喰らわせると言うご褒美が永遠にお預けになったのだ。
 代償をセバスチャンが求めたとしても、罰は当たらないだろう?
 ドレスに慣れないシエルの為に、コルセットは緩めでゆったりしていた。
 何時ぞやの任務の様に、ウエストの括れを強調する必要はなかったからだ。
 しかも、朝になる前に眠ったと言うのに、既にP11:13になっているのだ。
 デートが夜である意味を計りかねるシエルだった。
 全ての着付けが終わると、紅い瞳でセバスチャンは微笑む。
 「では、A0きっかりに、フランスのベルサイユ宮殿前で待ち合わせ致しましょう」
 「おい!何でいちいちフランスで会う必要があるんだ?まだ移動の苦手な僕への嫌がらせか?外で会うのは、許可したが、外過ぎるだろう・・・」
 シエルは溜息をついた。
 (何で、寄りによってベルサイユ宮殿?訳がわからない・・)
 「それでは、時間もおしてきましたし、私は支度がありますから、これで・・・くれぐれも待ち合わせの時間に遅れません様に・・・」
 深くセバスチャンは、頭を下げて退出していった。
 シエルはセバスチャンの後ろ姿に、思わず手を伸ばしていた。
 一人っきりで置いていかれた過去を思いだして・・・
 今は悪魔なので、その恐れはないのだが・・・
 シエルはフイに思いつく。
 悪魔になっても、セバスチャンに面倒を見てもらわなければ、生きていけない自分。
 馬鹿にはされたくないから、早目に待ち合わせ場所に移動しようと・・・これが後に悲しい想いをするきっかけなのだ。
 待ち合わせ場所に瞬間移動したシエルは、余りの寒さに凍りつく。
 異常気象により、フランスのベルサイユ宮殿は雪に閉ざされていたのだ。
 今はまだ33分になった所・・・まだ少し約束の時間までは、間があるのだ。
 悪魔なのに凍える身体・・・不便だと思う。
 自分はセバスチャンがいなければ生きていけない・・・悪魔になっても・・・
 自分が突然、惨めでちっぽけな存在に見えてきた・・・
 止めようとしても止まらない・・・
 涙が溢れてきた・・・『セバスチャン・・・』
 声にならない声で、弱く呟く。
 フワッ・・・暖かい何かが、シエルの肩を抱いた・・・
 「貴方は馬鹿ですか?ああ・・・こんなに冷えて・・・時間に遅れない様にとは、申し上げましたが、早くおいで下さいとは、申し上げませんでしたのに・・・」
 言葉は丁寧でも、目の光は怒っていた。
 「お前をびっくりさせたくて、早く来たのに・・・もう、帰る!離せ!」
 シエルは、背後から自分を抱き締めているセバスチャンの腕を払い除け様とした。
 「いいえ、貴方を離しませんよ。何の為に貴方と外で会うのか、解って頂くまでは・・・」
 セバスチャンはあっと言う間に、シエルを抱き上げ、用意した馬車に乗り込んだ。
 シエルが何か言う前に、馬車は走り出し、自分を抱いているセバスチャンをまじまじ見たシエルは、目を見開いて、驚く・・・
 「お前・・・何で・・・その・・・」
 そう、シエルが驚いたのは、セバスチャンのいつもと違う様相・・・
 全身に白を基調とした所謂、タキシードと見まごう出で立ちなのだから。
 「シエル、私は貴方を手に入れたくて、今日まで待ちました・・・貴方の魂を一時的とは言え、クロードさんに奪われてどれ程、悔しかった事か・・・それでも運命は私に味方した・・・魂を喰らえなくても、貴方を私だけのモノにする方法を取る事にしました」
 「何が言いたいんだ?セバスチャン・・・」
 シエルは真摯なセバスチャンの様子に異常を感じてしまう。
 「私は貴方を愛しております。どうか私と結婚して下さい?」
 「はぁ?寝言は寝てから言え!」
 「寝言でも冗談でもありませんよ、私は貴方にプロポーズする為に、ワザワザこんな格好なのですから・・・」
 「何でそんな・・・僕はお前に命を奪って貰う為に、契約したのに・・・」
 「そうですよ、でも今はこうして共に生きています。貴方を奪われた時、悪魔の力を抑えきれず、契約を破り、悪魔のサンクチュアリを破壊してしまいました・・・貴方は悪魔になろうが、シエル・ファントムハイヴその人です。貴方を失いたくない・・・どうか新たな契約として私の伴侶になって頂けませんか?」
 「それでお前がいいと言うなら、再契約しても良い・・・でも、お前と結婚しても、ベッドの中以外は、僕が主だと言う事を忘れるな!いいな!」
 「イエス、マイロード」
 セバスチャンはシエルを大事そうに抱き締め、耳元で呟く・・・
 『貴方が何時かその気になったら、私の子を産んで下さい』と
 「馬鹿!」
 頬を真っ赤にした主は、セバスチャンの腕の中、安心していた。
 どちらともなく、唇を重ね、馬車の中、セバスチャンに押し倒されるシエル。
 クッションが大量に敷き詰められて、痛くはないが・・・
 馬車が地上を離れ、上空を飛んでいるのに、気付かないシエルだった。
                            FIN
          H23.12.25 A0:08
     あとがき 
 只、ベルサイユ宮殿を待ち合わせでロマンチックで、ファンタジ―なのが、書きたかった。
 基本イチャイチャするセバシエが好き(*^_^*)
 病みあがりで眠いので、入れたかったエピソードは、省いてます。
 今回はHもなしですね(>_<)
 Hばかり書いてますが、健全とかプ二キャラも好きですよ(>_<)