九条静音の黒執事妄想劇場「レゾンデートル3」セバスチャンの憂鬱SS

04月 | 2024年05月 | 06月

日

月

火

水

木

金

土

「レゾンデートル3」セバスチャンの憂鬱SS

シエル女体夫婦設定セバシエ。
　ほのぼのでHシーンは、はっきりとはありません。

　「セバスチャンの憂鬱」
　深夜、夫婦は身を寄せ合って、寄り添う。
　愛し合った痕跡も残らぬ程、シエルの身体は清められ、清潔なネグリジェをセバスチャンの手によって着せつけられていた。
　シエルはシルクの純白のネグリジェ、セバスチャンはシルクの純白のパジャマを着て、抱き締めあっていた。
　シエルは情後の余韻に浸っているが、セバスチャンは通常と変わらぬかに見えた・・・
　しかし・・・
　「ねぇ、シエル・・・貴女は後悔してらっしゃいませんか?私とこうなった事・・・」
　見掛けと違うセバスチャンのモノ言いに、シエルは怪訝な顔をする。
　「私が貴方を女体に変え、抱かなければ、貴方は今頃、エリザベス様を妻に迎えられ・・・」
　パァン・・・
　シエルがセバスチャンの頬を打ったのだ。
　「お・・・前・・・ベッドの中で、他の女の話など・・・今更、僕に飽きたって言うのか!」
　シエルの怒りの意味をセバスチャンは理解出来ていない。
　「そう言えば、何か元気なさそうだったが、誰かに何か言われたな?」
　図星だった。
　ハァッと溜め息を吐くセバスチャン。
　「ええ・・・タナカと明後日の内輪でのパーティーの打ち合わせの後、廊下を歩いていたら彼らの声が聞こえまして・・・」
　「バルド達か?何言われたんだ?」
　「はい・・・それが・・・そ・・・の・・・」
　「勿体ぶるな!さっさと話せ!」
　「貴女にそ・・・の・・・子供が出来ないのは・・・私が・・・そ・・・の・・・」
　常日頃から、自身満々な悪魔で夫の姿はそこにはなかった。
　「いいから、僕に嘘は吐かない契約だろう?どんな事でもいいから話せ!」
　「では、お言葉に甘えて・・・私に子種がないのだと・・・些か、ショックでして・・・」
　セバスチャンの憂鬱そうな表情は、シエルをドキリとさせた。
　「クックックッ・・・何だそんな事か・・・お前ではなく、僕に問題ありと考える方が普通だろうに・・・しかし、お前がそんな事で、憂鬱になるか?まだ何か言われたな?」
　「本当に貴女は、人ですか?ええ、あちこちで、ばらまいてるから、子種がなくなったとか言われた時は、本当に殺してやろうかと思いましたよ!」
　「それは、よく我慢したな」
　よしよしと、セバスチャンの頭をシエルは撫でていた。
　「こんな私ですか、愛してくれますか?」
　「勿論だ。僕がお前以外愛すると?」
　「私は悪魔ですから、人の感情は理解出来ません。ですので、些細な事でも、気にしてしまうのですよ。愛して下さいシエル」
　「全く仕方ない夫だな? 僕だけだからな、こんな悪魔を愛するのは・・・」
　「ええ、貴女だけしか、要りませんから」
　シエルから、セバスチャンにキスをする。
　宥めてすかして、闇に溶ける二人・・・
　種族も性別も越えて愛し合う二人・・・
　何れ二人には、愛の結晶が誕生するのだが、それはまたの話。
　今の二人には、お互いしか見えていないのだから・・・　　　　　　　FIN
H24.2.16 P11:58
　あとがき
　突発SS
レゾンデートル3番外編、ほのぼの夫婦セバシエ
　仕事中、急に思いついて書いてみました。
　セバスチャンって意外とナイーブではないかと、妄想・捏造したSSです(゜-゜)
　使用人達は、セバスチャンがシエルの夫になっても、執事長だったセバスチャンの感覚しかない訳で・・・
　回りの反応は変わらないのに、シエルの夫になったセバスチャンが、不安を感じて、グルグル考えて、憂鬱になるストーリー(゜-゜)

関連記事

[2012/02/17 00:11] | 悪魔企画 | トラックバック(0) | コメント(0)

<<セバシエお年賀イラスト（*^_^*） | ホーム | 「甘いチョコレートプレイ」2>>

コメントの投稿

| ホーム |

トラックバック

トラックバック URL
http://culos.blog.2nt.com/tb.php/652-fc96606d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)