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九条静音の黒執事妄想劇場
セバスチャンxシエルのBL中心の日記です。九条静音の黒執事個人誌の紹介もあります。その他ネタバレの配慮は致して居りませんので、ご注意18禁有り
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ホワイトクリスマスNO.1
 「坊ちゃん、もういい加減になさって下さい」セバスチャンは、暗闇の中、読書を続けるシエルに溜息をつく。
 今のシエルは、悪魔なのだ。
 暗闇の中でも、本すら読めるのだ。
 便利だと言えばそうだが、常軌を逸した行動をするので、セバスチャンは苦笑するしかないのだ。
 「いいじゃないか?お前の手間が省けてるんだから・・・」シエルは、口を尖らせて抗議する。
 「だからと言って、暗闇で本をお読みになられなくても・・・そろそろお休みになられないと、お疲れになられますよ。」セバスチャンは、シエルの就寝を促す。
 「まだ、いいだろうが・・・どうせ、直ぐ寝させて貰えないんだから・・・」シエルは、読書を邪魔されて、むくれていた。
 そう、シエルが悪魔になると、ハンナから聞かされた後、真実を確かめる為、水の中のシエルを助けた時、セバスチャンは、シエルの腹をその手で貫いてしまった。
 その事でシエルから、ネチネチと嫌味を言われても、同族になってしまったシエルに、死んだ瞳で見る事しかなかったセバスチャンだった。
 そんなセバスチャンにシエルは怒り、お仕置きを実行し、元のセバスチャンを取り戻したシエルだった。
 自分の記憶をセバスチャンが取り戻そうと嘘を吐いた様に・・・
 言葉では、言い尽くせない程の凌辱もし、シエルはセバスチャンを弄んだ。
 悪魔三人に、騙され、運命を変えられた復讐の意味もあったのか・・・
 そんな行為にセバスチャンは、シエルの悲しみを思い知る事となる・・・
 自分をメチャクチャに抱くくせに、シエルは、泣いていたのだ。
 悪魔になったシエルに涙など、有り得ない・・・
 シエルは、悪魔になっても変わらないのだ。
 死の島でシエルの魂を即、喰えなかったのは、自分の落ち度なのだが、その理由にはセバスチャンは、気付いてなかったのだ。
 一瞬の躊躇が、クロードにシエルの魂を奪われる隙を作り、嘘で塗り固められた悪魔の甘言に騙されたアロイスの策略により、シエルの魂は、永遠に悪魔の身体に封じ込められてしまった。
 悔やんでも悔やみきれない・・・今は、過去の話なのだ・・・
 「セバスチャン・・・早く・・・」今まで、本を読んでいたシエルが、セバスチャンにおねだりをする。
 「おやおや、どうなさったんです?いつもと違って、素直じゃないですか・・・」呼ばれて、セバスチャンは二ヤ二ヤといやらしい笑みを浮かべた。
 主と執事だが、今では、恋人と言う関係も出来た二人なのだ。
 長い命を生きる二人が、お互いを求めるのに、それ程、時間はかからなかった。
 契約の為、魂をお預けさせている以上、セバスチャンの悪魔の力が、無限に出せるモノでもなかった。
 対価として要求されたのは、シエルの精気・・・
 キスするだけでも十分なのだが、身体を重ねた方が、手っ取り早いので、シエルは、セバスチャンの求めるまま、人であった時も、抱き合った。
 その頃は、ぐったりとして、セバスチャンの望むまま、いい様に翻弄されていただけだった。
 今は、セバスチャンが参る程の淫らなシエルがいた。
 「ああ・・・セバス・・・」グチュ・・・淫らな水音すら、快楽の虜になったシエルには、気にならない甘美な旋律にしか聞こえない。
 「くっ・・・そんなに締めたら・・・ああ・・・」セバスチャンは、シエルの締め付けに耐えきれず、再奥に放ってしまっていた。
 繋がったまま、荒い息をするセバスチャン。
 「もう、駄目なのか、流石は、年上だな」シエルは、二ヤ二ヤとセバスチャンを煽る。
 自分を貪欲に求めるシエルに身体がついていかない。
 悪魔なので、回復力は凄まじいので、直ぐにシエルを抱く事も可能なのだが、立場が逆転した様なモノなのだ。
 「少し、休ませて下さい・・・ああ、寒いと思ったら、坊ちゃん雪ですよ・・・明日は、クリスマス・イブなんですね・・・」セバスチャンは、少し、呼吸を整えつつある。
 「お前が言うと何か白々しいな?雪か・・・どうりで寒い訳か、でも、便利だなこの身体は、自分で回復出来るんだからな」シエルは、自分の運命を呪っていたが、順応しつつある。
 「流石は、坊ちゃん。悪魔になられても気落ちする事もなく、貴方らしさは変わっていない・・・愛していますよ、シエル」セバスチャンの瞳に欲情の炎が燃え上がる。
 「よく言う、僕が悪魔になった時、僕に関心を無くしたくせに・・・まぁ、今では、ちゃんと僕の事を見てくれてるみたいだがな。」シエルも、満更ではない。
 何時、どちらから、相手を欲したのかは、どうでもよいのだ。
 只、退屈を持て余しているのだから・・・
 シエルは、クスクスと嗤い、セバスチャンの額に自分の額をコツンとくっつける。
 小鳥がお互いを啄むように、チュチュと軽くキスをする。
 心が温かくて、ふんわりとしている。