九条静音の黒執事妄想劇場「契約の呪縛」悪魔主従SS

04月 | 2024年05月 | 06月

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「契約の呪縛」悪魔主従SS

　　びみょ～なR-18セバシエ
　只、シエルが積極的なのが、書きたかった・・・
　「契約の呪縛」
　ドサッ・・・
　「疲れた・・・」
　珍しく弱々しいセバスチャンが、そこにいた。
　ソファーに身を預け、溜息を吐く。
　シエルが悪魔になってから、100年は過ぎた頃だろうか?
　「お前は、永遠に僕の執事だ!」
　新たに契約を結び、誰にも邪魔される事もなく、淡々と日々を過ごした。
　すれ違った心は、以前の主従の関係に戻ったものの、シエルはセバスチャンの裏切りを許す事はなく、食事の用意は要らないのに、何やかやと命令をされて、こき使われている。
　代償は貰えず、使いまわされる日々・・・空腹では疲れるのは当たり前・・・
　ソファーに凭れると、急に眠気が襲ってきた。
　知らず知らずの内に、セバスチャンは、ソファーで眠ってしまっていた。
　その頃のシエルは・・・
　寝室で本を読み耽っていた。
　人であった時は、仕事優先だったので、自由に振舞えるから、悪魔になっても、シエルは後悔しなかった。
　寧ろ、自由を満喫し、セバスチャンをこき使うのに、余念のないシエルだったから、生き生きしているのだ。
　不意に紅茶が欲しくなる。
　味が全く解らなくなってはいなかったから・・・
　アロイスの魂を封じた指輪により、身体を乗っ取られ、ハンナの呪縛により、三人の悪魔と同時に契約をした事になったシエルの最後の抵抗だったのだろうか?
　悪魔になり、人界に戻ってすぐは、真似ごとであったエアー紅茶も、きちんとセバスチャンに淹れさせ、味わう事も可能になってきた現在・・・
　「セバスチャン!」
　呼んでみた。
　しかし、セバスチャンは現れず。
　「セバスチャン!」
　再度呼んでも結果は一緒で・・・
　「たくっ・・・使えない奴・・・」
　悪魔にならなくても、悪魔らしかったシエル。
　「仕方ないなぁ・・・」
　渋々、ベッドから降り、眼帯を外し、契約印を露わにすると
　「来い、セバスチャン!」
　又も結果は同じで・・・
　「フゥ・・・何やってるんだあいつ・・・まさか・・・」
　自分に飽きたのだろうか?とか、僕の魂を喰らえなくなったから、人界にでも降りて、女を誑かして、魂を喰らってるのか?
　シエルはグルグルと暗い思考回路に陥ってしまった。
　益々、不安になり、逆の方法を試す。
　契約に縛られ、逃れられなくなるのは、セバスチャンも一緒で・・・
　紫色に輝く目の中の契約印だけが、シエルにセバスチャンの居場所を教えてくれた。
　セバスチャンを見つけたシエルは、魔力で瞬時に移動する。
　まだまだ悪魔としては、子供で、それくらいしか使えない。
　傍に寄ってみるとセバスチャンは、スヤスヤと安らかに眠っていて・・・
　「ムカつく・・・」
　シエルの素直な感想だった・・・
　悪魔になり100年たとうが、シエルの刻は止まったまま・・・
　復讐は終えても、セバスチャンとの契約は呪縛となり、お互いを縛ったまま・・・
　不意に悪戯したくなったシエル。
　眠るセバスチャンの顔を見たのは、初めてに近い。
　毎晩、セバスチャンの飢えを凌ぐ代替えで、身体を繋ぎ、ベッドを共にしても、眠るセバスチャンの顔を見たのは、無に等しい。
　「こんな顔なんだな・・・ムカつくけど、美しい・・・」
　貴族の子息としての審美眼は、一長一短で作られたものでも、セバスチャンが無理矢理、教育したものでもなかった。
　シエルの持って生まれた資質なのだから・・・
　シエルはセバスチャンの唇に自分の唇を重ねた。
　児戯にも等しい優しいシエルからのキス・・・
　貪るセバスチャンのキスとは大違い。
　それだけで、昨夜の行為を思い出し、シエルの身体は昂ぶっていく・・・
　何度も何度も繰り返すキス。
　又もシエルがセバスチャンの唇に唇を重ねた時、それはおきた。
　「うわっ!」
　シエルの身体は、あっと言う間に、ソファーに押し倒されていた。
　「何時起きたんだ?」
　「そうですねぇ・・・貴方が三度目くらいキスして下さった時でしょうか?」
　「それって、最初から起きてたって事じゃ・・・」
　「まぁ・・・深くお考えなさらず・・・キスをマイ・ロード?」
　「駄犬には、エサをやらないとな・・・」
　シエルは、セバスチャンの首に手を回し、望みに答えてやった。
　　　　　　　　　　　　H24.5.10 P11:26

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　　びみょ～なR-18セバシエ　只、シエルが積極的なのが、書きたかった・・・　「契約の呪縛」　ドサッ・・・　「疲れた・・・」　珍しく弱々しいセバスチャンが、そこにいた。　ソファーに身を預け、溜息を吐く。　シエルが悪魔になってから、100年は過ぎた...
[2012/05/11 01:39] まとめwoネタ速neo