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九条静音の黒執事妄想劇場
セバスチャンxシエルのBL中心の日記です。九条静音の黒執事個人誌の紹介もあります。その他ネタバレの配慮は致して居りませんので、ご注意18禁有り
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「レゾンデートル3」夕食編NO.4
セバスチャンは優しげなモノ言いだが、目は笑っていない。
 (何故、私がこんな目に・・・この悪魔!)
そう、マダム・レッドは、セバスチャンが悪魔だと知っているのだ。
 しかし、シエルは自分より、セバスチャンを選ぶと言う。
 このまま、セバスチャンを拒否し続けたら、危ないのは自分なのだ。
 「ごめんなさいシエル・・・私、貴方をセバスチャンに盗られて寂しかっただけなのよ。セバスチャンが「裏の王」になったと言うなら、私は従うわ。只、シエルの傍にいたいだけだから・・・」
 口では何とでも言える。
 心を隠し、本心を隠し、憎い女の子であるシエルさえ、可愛がってきたのだから・・・
 「それなら良い・・・何もセバスチャンに仕えろと言ってる訳じゃない。マダムは裏社会に身を置いたとは言っても、僕達とは違う。前線に出て、戦わせるつもりはない。今まで通り、僕達に情報をくれて、医学の技術を貸してくれれば良いのだから・・・」
 シエルは優しく微笑み、マダム・レッドを迎え入れる言葉で接した。
 しかし、セバスチャンは気に入らない。
 自分がシエルを独占する為には、叔母の存在は一番厄介だ。
 しかも、自分がマダムの裏の顏を知ってるのと同じ様に、自分の正体を知らせる存在を傍に仕えさせているのだ。
 排除したいのが、本音だろう。
 それで、全ての事件も完了する事にもなる。
 「マダムがそれで宜しければ、私は構いませんよ。シエルは本当の意味では、「裏の王」なのですから、私は只の代理人に過ぎませんし・・・」
 渋々ながらも、承諾するしかないセバスチャン。
 自分が折れなけれは゜、いつまで経ってもこの問答は終わらない。
 当主になった以上、味も解らぬ不味い食事を食べ、益々、人間らしく振る舞わねばなるまい。
 シエルを妻に迎え、当主となるとは、そう言う事だ。
 柵も、縁戚関係も、そつなくこなさねばならない。
 また、その覚悟なくして、シエルを無理矢理抱いたつもりもない。
 全ては、シエルを手に入れる為の手段の一つでしかないのだから・・・
 「もういいだろう?マダム・レッド貴方が良いのであれば、僕に異論があろう筈もない。もうこの話は終わりだ。
サッサと食べて客間に引き籠もるなり、このまま帰るなり好きにすればいい・・・もう疲れた、セバスチャン部屋に戻って、お風呂に入りたい・・・」
 食事もそこそこに、珍しいシエルのおねだりなのだ。
 マダムなどに構っている場合ではない。
 「ええ、奥さん。薔薇の良い香りのオイルが手に入りましたので、早速使ってみましょうか?皆さん、私達は、部屋に下がりますから、ごゆっくりお食事なさって下さいね。くれぐれも粗相のありません様に・・・」
 セバスチャンは、暗に邪魔するなと言っているのだ。
 朝から、劉に邪魔され、今また、マダム・レッドにしつこく言われては、流石の悪魔であるセバスチャンもウンザリしてしまう。
 マダム・レッドに見せつける様に、シエルを抱き上げ、サッサと食堂を後にする二人・・・
 「貴方達、まさかこれを毎日見せつけられているの?」
 マダムの何気ない問い。
 「そうですだ」
 「そうだぜ」
 「そうですよ」
 「ホッホッお二人はまだお若いから大人しいものですよ。先代の旦那様でしたら、もっと派手でらっしゃいましたから・・・」
 悪気のないであろうタナカの答え・・・
 自分は姉に負けた・・・
 その事はいつまでも、マダム・レッドの中に燻っていると言うのに・・・
 「そうでしょうね・・・タナカ。お義兄様は、お姉様と一緒に逝けて幸せだったのかしら?」
 マダムの一番、知りたかった答え。
 「お二人は、奥さまを一人置いて他界された事は心残りでしたでしょう・・・一緒に逝けたのが幸福なのか、それはお二人にしか解らない事ですよ」
 そう、夫とお腹の子供を同時に失ったマダム・レッドには、愛する者を失う事がどんなに辛いかは、解っているから・・・
 自分の子供を堕胎した女達を殺したのは、自分が惨めだったから・・・
 愛する男は、自分の姉のモノ・・・
 シエルの様に、マダムも一人ぼっち・・・
 シエルには、常にセバスチャンが仕えていたが、マダム・レッドは一人ぼっち・・・
 女達を殺したから、グレルに会えた。
 死神のグレル・サトクリフに・・・
 それが、幸か不幸かは、その時がこなければ解らない。
 「皆ごめんなさい。私の我儘で、御主人様達との食事の時間を邪魔してしまったわね・・・明日の朝食には、二人は別室なのでしょう?明日の朝食を食べたら、帰るわ」
 マダム・レッドは、セバスチャンには、憤りを感じるが、女体になったシエルは、憎いけれど大切で大好きだった姉に瓜二つなのだ。
 嫌いになれる筈もない・・・
 失った物を二度と取り戻す事は、出来はしない。
 例え、悪魔であろうとも、死神であろうとも・・・
 それは、神の特権だから・・・
 神のみに許された領域・・・
 神に見放されたシエルは、悪魔の手を取った・・・
 (シエル貴方は、汚らわしい悪魔を選んだのね・・・そんな穢れた存在の種を何れ身に宿し、命と引き換えに産み落とす事になるかも知れないのに・・・でも、あのセバスチャンなら絶対にそんな目に貴女を合わせたりはしない。それだけは、何故か信じられる。私も貴女も手は血に染まり、汚れきっている。私達は、同類かも知れない。血に染まり、人の命を脅かす存在・・・悪魔や死神と変わらないわね・・・)
マダム・レッドは苦笑していた。
 守りたかった者は全て失った自分。
 孤独な自分・・・
 でも、シエルは10歳で、地獄から戻ってきた。
 悪魔と契約した事のみは、グレルは教えてくれたけど、シエルがどんな目に遭ったかまでは、教えてくれなかった。
 裏社会に生きる自分には、解りきっていたけれど・・・
 自分ではシエルを救えない。
 セバスチャン以外に肌を晒す事のないシエルの様子で、何があったかは、推測出来た。
 そんなシエルを立派に伯爵に育て上げたのは、セバスチャンなのだ。
 感謝こそすれ、罵倒するのは、筋違いだ。
 それでも、シエルを無理矢理、手に入れたのは、セバスチャンだろう?
 シエルの契約者の意思など関係ないのだから。
 (シエル・・・それでも、貴女はセバスチャンを愛してしまった。悪魔であっても、関係なかったのね・・・それが貴女の幸せなのね・・・)
 マダム・レッドの目から、一筋の涙が零れた。 
 無言でシエルを抱き、怒りのままズンズンと歩くセバスチャンに、シエルはギュッと抱き付いた。
 「大丈夫ですよ、貴女に怒っている訳ではありませんから・・・不安にさせましたか?」
 そう言うと、セバスチャンは極上の笑みをシエルに向けた。
 「いい・・・解ってるから・・・僕の方こそ済まない。お前の妻になっても、お前の不安要素を取り除く事はムリみたいで・・・」
 シエルの可愛らしい言葉に、セバスチャンはドクンと心臓が高鳴る気がした。
 「申し訳ございません・・・シエルこのままだと、貴女を壊してしまいそうですが、もう、我慢出来ません・・・お風呂は後でも宜しいですか?」
 「んっ・・・本当はお風呂で綺麗にしてから、お前に抱かれたかったんだが・・・」
 毎日の事だから、セバスチャンの言わんとしている事すら、手に取る様に解ってしまう。
 「それでは、寝室へ参りましょう・・・」
 悪魔何て基本、単純なのだ。
 シエルを抱いてさえいれば、上機嫌。
 壊さぬ様、最新の注意を払い抱き続けるセバスチャン。
 夜の宴は、始まったばかり・・・
 グレル以外は、二人の身に何が起こるのかは、想像するしかない。
 夫婦の寝室は、除々に暑さを増していった。