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「第二章 運命」更新 |
第一章をお読み下さり、納得頂いたお嬢様のみ、ご覧下さい。 シエルは女体でセバスチャンは悪魔以外の人外です。 設定は自由奔放にやってますので、原作のイメージが崩れて嫌な方は、読まないで下さいね。 閲覧後の苦情は受け付けておりませんので、悪しからず(>_<) 書く機会を与えて下さった、死渡幻夢様のみ、お持ち帰り自由です。
「第二章 運命」 「それでこそヴァンパイアハンターだ。貴女は私を退屈させない素晴らしい人間だ。ですが、私を呼び寄せた理由は何です?」 セバスチャンの喉元にナイフを宛がったまま、シエルは身を起こす。 空いた左手で、胸元のリボンを引けば、シュルッと音がして、次には、パサッと音がする。ネグリジェが肌蹴たのだ。 小ぶりな胸を左手で隠す様にしながら、シエルは告げる。 「貴方の子供が欲しい・・・」 真っ赤な顔で、俯き加減で呟くシエル。 セバスチャンは目を見開き、暫しの沈黙・・・ 「アッハハハ・・・貴女何を言ったか、解ってらっしゃるんですか?私はダンピールですよ?一応、ヴァンパイアに属するモノとは言え、完全体でない化け物だ。そんな私の子供が欲しいと?そもそも、どうすれば、出来るか解って言ってるなら、とんだアバズレだ。やっぱり見かけ倒しですか・・・」 セバスチャンは溜息を吐く。 刺激こそ自分が生きてる証。 自分は好きでダンピールとして、産まれた訳じゃない。 例え、両親の愛の結晶として、誕生したとは言え、自分だけを残し、二人はもうこの世にいないのだから・・・ 「馬鹿にするな!私は只、跡継ぎが欲しいだけ。どんなに酷くしてもいいから、今夜一晩で孕ませてみせろ!私は、跡継ぎを誰にも負けない子供にしなければならないのだから」 シエルの剣幕に流石のセバスチャンもたじろいだ。 しかし、元々父親はヴァンパイアなのだ。 人如きに怖れを為す筈がない。 「解りました。只、子供を作れば良いと・・・ではまず、その無粋なナイフをどけて下さいますか?」 「んっ・・・解った・・・」 シエルは、ナイフをどけた。 「フフ・・・素直で良い子ですね。では、存分に私を味わって頂きましょう・・・」 セバスチャンはそう言うと、シエルの頬を優しく撫でて、ベッドに組み敷いた。 セバスチャンの端正な顔がシエルに近づき、シエルの唇を塞いでいた。 両手で胸を隠していた腕を引き剥がされ、セバスチャンの手がシエルの胸を揉み出した。 「んんっ・・・」 慣れない感覚にシエルは、慌てる。 胸を揉んだり、ささやかな突起を摘まんだり・・・次第に熱くなる身体に翻弄されるシエル。 只、いきなりでもいいから、ずっぷりと挿入されて、破瓜の痛みと血に塗れ、処女を奪われると思っていたのに、ここまで優しく焦らされるとおかしくなってしまう。 欲しいのは、セバスチャンの子種だけ・・・ 何度も、犯されて、ダンピールの血を受け継ぐ子供を妊娠したかっただけ・・・ シエルの本音は別にあったのだが・・・ 初めて会った時から、気になっていた。 ハンターとヴァンパイアとは敵対関係なのに、セバスチャンの子供を欲したのは、気の迷いでもなんでもないのだ。 彼の子供だから、産みたいのだ。 例え、シングルマザーと後ろ指を差され様とも・・・ 次第にセバスチャンの手は、下に下がっていく。 辛うじて、下腹部は下着を付けていた。 唇は塞がれたまま、覆い被され、左手は胸を愛撫し、右手で下着の上から、秘部をなぞる。既にそこは、愛撫により、感じてしまい、蜜を零し始めていた。 クチュックチュッ・・・ヌルヌルしてて、シーツにシミを作る。 「ああっ・・・」 ツプッ・・・下着をずらし、秘部にセバスチャンの長く、シエルの指より太い指が入り込む。 「あっ・・・やぁ」 シエルは、セバスチャンの唇から逃れ、拒否の姿勢を見せてしまう。 「貴女の望みでしょう?これでは、まだまだ孕む行為まで、進めませんよ?これくらいで、根をあげないで下さいね」 グチュ・・・シエルの内部に無遠慮な指が、押し進んだ。 「ハァッ・・・」 シエルは仰け反り、目からは涙が滴り落ちた。 「これでは、まだまだですね・・・」 セバスチャンは最後の砦とも言うべき、下着を一気に取り去り、シエルの足をガバッと広げると、自分の眼前に秘部を晒した。 ピチャ・・・セバスチャンの舌がシエルの秘部を舐めていく。 「嫌・・・嫌ぁぁぁぁ」 拒絶して、セバスチャンの髪を掴み、引き剥がそうとしても、シエルの力では敵わない。 セバスチャンの舌使いが激しく、シエルはポロポロと泣いていた。 初めての快楽に翻弄されての事だった。 セバスチャンは舐めるだけでなく、女の敏感な部分を指で愛撫し出したのだ。 何度も、男と関係を持っているなら兎も角、何の経験もないシエルには、過ぎた刺激だった。 「ふっふぇ・・・」 涙は次々に溢れ、シーツを濡らす。 それでも、セバスチャンの愛撫は止まらない。 舌でシエルの花弁を舐めまわし、敏感な部分を摘まむ。 「ああっ・・・」 シエルは背を仰け反らせ、爪がセバスチャンの肩に食い込み、血が流れ出す。 「フフ・・・この血の匂いで、廊下に待機していらっしゃるシルバーさんのライカンの血が、目覚めなければ良いのですが・・・」 ビクッとシエルが震える。 シルバーは気配を押し殺し、闇と同化しているのだ。 「何故それに・・・」 「気付いたか?ですか・・・貴女は別にして、私とこうなる事をお父上とて、歓迎はしていらっしゃらないでしょう?どうせ、私を垂らし込んで、引き込んで、一族を壊滅させるおつもりでしたでしょう?無駄ですよ。もう私には、彼らを見つけられませんから・・・」 「それはどう言う?」 訳?と聞きたいシエルの言葉は続かない。 「はっあああ」 シエルの処女膜は破らない様に配慮しながら、セバスチャンに内部を刺激されれば、大抵の女は陥落してしまう。 もっとも、今まで女を抱いた事のないセバスチャンだったが・・・ 「くっ・・・止め・・・」 「止めませんよ、私はこのまま、貴女を解放する気はありませんよ。」 言いながらも秘部を責め立てるセバスチャン。 セバスチャンは女を抱いていないのではなく、抱けないのだ。 その気になった事がなかったのが、正解かも知れない。 本当に心から欲しいと思ったモノにしか、反応しないのだから。 それが、両親の望みでもあり、一種の呪いでもあったから・・・ その頃、廊下のシルバーは・・・ 人間体を取っているとは言え、ライカン。 血の匂いに反応しない訳はない。 しかし、シエルの血が流れた訳ではないので、姿を現す事も、部屋に踏み込む事もせず、闇に溶け、同化したままだ。 シエルに呼ばれるまで、動けない。 (お嬢様、貴女は最後まで、その男と・・・) 妹の様に可愛がり、慈しんだシエルが、セバスチャンによって穢される。 耐えがたいが、シエルが望まない以上、動けない。 シエルの背負うモノはそれ程までに、大変なモノ。 一族を継ぐ為に、次代を産み育てるのが、女性の存在意味である以上、シエルも本能に逆らう事など出来ない。 初めて、セバスチャンと出会い、城に招かれ、ヴァンパイアと言う存在を抜きにしても、セバスチャンは魅力的だった。 楽しい会話、紳士的な態度、エスコートの素晴らしさ・・・何一つ、シルバーが叶うモノはない。 それでもシエルを想う気持ちでは、セバスチャンに負けたつもりのないシルバーだ。 シエルの心の変化には気付く事なく・・・ 恋は唐突に訪れる。 何の決まりもなく、強制力も持たず、自由奔放なモノだ。 シルバーはシエルを妹の様に想ってはいるが、その身体を自由にしたいと想う欲望もある。叶う事ないのは、シルバー自身が知っている。 只、守る為に生かされている自分なのだから。 「はっああんっ」 相変わらずのシエルの嬌声は続いている。 セバスチャンの愛撫は変らない。 しかし、一際激しく舐めまわすと、シエルは喘ぎと共に身体をベッドに預けた。 クッタリとなったシエルにセバスチャンは更に、追い打ちをかけた。 スラックスを寛げ自身を取り出し、再びシエルを組み敷き、口づける。 シエルの手を握り、自身に触れさせた。 それは高度を増し、鎌首を擡げ、ビクビクと反応していた。 「はぁっ・・・こんな・・・」 シエルは顔を真っ赤にしてしまう。 どうすれば子が出来るのか? そんな事は、シエルだとて勿論知っている。 乙女ではあるが、家庭教師にも、性教育の担当の教師もいる。 只でさえ、貴族の娘は、自身を売り込む為に、あの手この手で、どこぞの貴族の子息を垂らし込む術を教育されるのだ。 勿論、女教師が言葉で教えるだけだ。 男など宛がったりしては、身体の関係まで出来上がり、果ては、二人で駆け落ちしてしまったケースが後を絶たなかったからだ。 「貴女は、只、跡継ぎが欲しいのでしょう?こんな化け物の私の子であろうとも・・・ですが生憎、私は、女を抱いた事がないのですよ、勿論、男もですが。両親に第三者と肉体関係を持つ事を禁じられていましたから・・・」 セバスチャンの言葉に、シエルは反論したい気分だった。 性経験のない彼に自分は、散々、翻弄されたのだから・・・ 黒曜石の様な、真っ黒な瞳・・・人外を想わせる整った容貌・・・どれ一つ取っても、怪しさ満点なのだ。 それなのに、女を知らないと言われて、いまさらどう責任を取れと言えるのか・・・シエルを充分煽り、昂ぶらせて、そのま放置なのか? 呆然としているシエルに、セバスチャンは覆い被さったまま、行為は終わらない。 「ちょっ・・・もう・・・」 「止めないと言った筈ですが・・・」 気付けば、セバスチャンは、うっすらと汗をかき、上気していた。 シエルの手に自身を握らせたまま、指はシエルを愛撫しているのだ。 (どうしてこいつは・・・) 不思議な感覚だった。 何も知らない同士が出会い、肌を合わせた。 しかし、前に進む事は出来ないのだ。 シエルの瞳は既に潤み、一筋の涙が流れた。 セバスチャンはシエルを抱き締め、口づける。 自身を握らせていたシエルの手を離させ、シエルの敏感な部分に摺りつける。 「はっあっっっ」 シエルは背を仰け反らせ、行き成りの快感に、身悶えた。 「やっああん・・・」 可愛らしい嬌声が、セバスチャンの耳を擽る。 「シエル・・・貴女は美しい・・・」 言いながら、首筋を舐めまわす。 ゾクゾクした快感を感じ、シエルは絶頂を感じて、セバスチャンの腕の中、ぐったりとしてしまう。 「もう少しですから、我慢して下さい・・・」 セバスチャンはまだ、一度もイってないのだ。 女を抱く事は出来なかったのだから、自慰くらいはしていた。 只、特殊な人外だからと言う理由で、子供を作る為だけの一夜など、セバスチャンのプライドをズタズタに傷付けた。 シエルはシエルで、自身の次代の子を産み、ハンターを継ぐ子を育てなければならないと言う重圧で、自分の本心に気付かないだけなのだか・・・ 二人ともまだ「恋」を知らなかったのだから・・・ 恋はいつから始まり、どの様な結末を迎えるのかは、当人同士の問題。 第三者が介入しても言い訳ではない。 「もう早く・・・」 シエルは息も絶え絶えだった。 全身をピンクに染め、いつの間にか全裸にされ、自分の身体が自分でない様な、不思議な感覚に翻弄されていた。 自身の敏感な部分でセバスチャンは雄を摩り、快楽を感じているのだ。 整った顔が乱れ、吐息も次第に荒くなるセバスチャンにシエルは愛しさを感じた。 (何故、私はこの人を相手に選んだのかしら・・・) シルバーにセバスチャンの子供を欲する事を告げ、シルバーは、現当主であるファントムハイヴ伯爵に、事実を告げた。 ハンターとしての役割を果たす為とは言え、人外に身を任せる娘を喜ぶ、父親など存在しない。 出来れば、どんな馬鹿な男でも良いから、人間を夫に迎えて欲しかったのだ。 しかし、次期当主であるシエルの決定は、覆せないのだ。 それがシエルと父との約束。 「くっ・・・シエルもう・・・」 セバスチャンは眉間に皺を寄せ、欲情の迸りを白いシエルの肌に散らした。 ドクンドクンとセバスチャンのモノは、波打ち、白濁でシエルを穢した。 シエルの白い肌に、セバスチャンの放ったモノが吸い込まれていく。 「マーキング完了です。これで貴女は私のモノ・・・私の子供を欲しいと言われるなら、ちゃんと手順を踏んで頂きませんと・・・」 言うとハンカチで自身を拭い、衣装の乱れを整えた。 シエルはいまだに快楽の中にいて、疲れからか、ピクリとも動かない。 セバスチャンはシエルの額にチュッとキスする。 「明日、正式にお伺いして、結婚の準備を整えましょう。私は形から入るのが好きですから。」 シエルは虚ろな瞳で、セバスチャンの言葉を聞いていた。 まさか、ヴァンパイアであるセバスチャンが、結婚して子作りなどと、まどろっこしい手段を取るとは、想わなかったので目をパチクリさせる。 「本当に失礼な方ですね?貴女との子なら私も欲しいと想いましたし、反応致しましたのでね。それでは、理由になりませんか?」 人とは、異質な存在を否定したくて堪らない。 ましてやこれだけの美貌の持ち主なのだ。 セバスチャンは・・・ 今まで、両親の言い付けを守り、童貞などと、どれ程愚かな女であっても嘘としか、想わないだろう。 「嘘つき・・・」 身体に力の入らないシエルが、辛うじて、紡いだ言葉・・・ 「私の言葉が信じられないのでしたら、どうぞお好きな様に・・・貴女に信じて頂ける様に、これから努力致しますので・・・」 セバスチャンは、未だに虚ろなシエルの手を取り口づける。 そんな時だった。 「お嬢様!」 バタンとドアを開け、シルバーが入ってきた。 すっかり力を無くし、情事の余韻に浸っているかの様なシエルの裸体が、目に入る。 「貴様!」 シルバーは、牙を剥き出し、セバスチャンの傍に近づく。 「待って!シルバー、これは違うのよ!」 シエルは、必死になってシルバーに声を掛けた。 まだシエルは、処女なのだから・・・微妙に誤解を受ける状況ではあるが・・・ 「何が違うのです?貴女は、こいつに穢されたのでしょう?いくら旦那様が、御許可されても、私はそいつを許せませんよ!想い知らせなければ・・・」 「面倒な方ですね、私は貴女の大切なお嬢様を妻に迎えるのですから、もう少し穏やかに接して頂けませんか?」 セバスチャンは頭に手を当てて、溜息を吐く。 「何だと!お前はシエル様を妻にすると・・・まさか、もう、血を吸ったのか?」 微妙な感違いに、セバスチャンの口元が歪む。 シルバーはかなりの石頭なのだ。 そんなシルバーを無視するかの様に、ぐったりするシエルにセバスチャンはネグリジェを着せつけていく。 シルバーはシエルが成長し、女性らしくなる前に、身の周りの世話は、メイリンに譲っていた。 男である以上、シエルを女として見る事もあるからだった。 それなのに、自分とシエルの間に降ってわいたセバスチャンと言うヴァンパイアは、遠慮もなしにシエルに触れている。 まるで、愛し合った後の妻を労わる夫の様に・・・ シルバーは頬を染め、セバスチャンに為すがままに身を預けているシエルが信じられなかった。 自分はシエルの兄同然ではなかったのか? シルバーは絶望を感じていた。 「シルバー私はまだ完全には、この方に抱かれてはいません。只、無力さを想い知らされただけ・・・この方は、正式に私と結婚して下さるとおっしゃった。私はハンターとして、只、強い子供を産みたかった。それでも、この方は私を妻にすると言う。私はその言葉に賭けてみようと想います。シルバーこの場は引いて、私は貴方をお兄様の様に想っています。もし、この方と結婚するのが、気に入らないと言うのならば、貴方の自由になさって。でも、私は貴方には、幸せになって貰いたいの。この屋敷にいつまでもいて下さる事が私の望みなのですよ。贅沢かも知れませんが・・・」 シエルはシルバーに解って貰いたくて、必死に説明した。 「貴女はご自分の気持ちには、素直になられないのですね?解りました。貴女がこの方を夫にされるのでしたら、私は従いましょう・・・私は貴女に助けて頂いた。私は貴女に永遠の忠誠を・・・」 シルバーは牙を収め、シエルに跪く。 セバスチャンに身を預け、ウットリとしているシエルなど視界に入れたくないのだから。 「では、シエル明日の朝、貴女のお父様にご挨拶致しましょう。お伝え願えますか?」 シエルの秘所は、未だに、先ほどの刺激で濡れたままで、気持ち悪く、室内には、甘い香りが立ち上っていた。 ライカンであるシルバーには、二人が結ばれてはいないものの、何かがあったのは、バレている。 このまま、シエルとシルバーを二人きりにしていいものかと言う不安はある。 それでも、いつまでもこのままでいる訳にはいかない。 ダンピールであっても、セバスチャンは未だに、女性の生き血を直接人体から摂取してはいない。 屋敷に帰り、摂取しなければ、命を保つ事は出来ないのだ。 両親の忠実な下僕に守られ、純血種に殺される事なく生きてきたセバスチャンなのだから・・・。 名残惜しいが、シエルに告げる。 「貴女と彼を二人きりにしても大丈夫なのですか?」 シエルは微笑む。 「シルバー来て・・・」 シルバーを呼び寄せ、触れようとすると、シルバーは弾かれた。 シルバーの額とシエルの胸元に紋章の様なモノが浮かび出す。 「契約を・・・」 セバスチャンは絶句した。 どの様な契約かは、おおよその見当がついた。 シルバーはシエルに触れる事が出来ないと言う事なのだ。 「何故その様な契約を・・・代償は?」 セバスチャンは青くなった。 自分のプライドを傷付けた女だったから、シエルをやり込める為に、妻に迎え、本能のままに抱いて、シエルの高慢な鼻をへし折ってやりたかった。 しかし、彼女はシルバーと、ライカンの王族の血を引いているであろう男に「触れあえないと言う契約」を交わしていたのだ。 シエルが魔術を使えると言う事を意味するのだ。 例え、ヴァンパイアと言えど、魔力に関する事には、無力・・・ シエルは自分に取って、最も恐れる存在だと言う事だ。 「フフ・・・セバスチャン誤解なさらないで。私が魔力を使って、シルバーと契約した訳ではないの・・・父なの・・・魔力を使えるのは・・・」 シエルは涙を流していた。 それは先ほどまで、セバスチャンに翻弄され、過ぎた快楽で流した涙とは、意味が違うのがセバスチャンには痛い程、解っていた。 「どう言う事なのですか?事と次第に寄れば私は貴女とは結婚「しないと言うの?今更でしょう?私が貴方のプライドを傷付けたから、復讐の意味でさっきの様な行為をされたのでしょう?だったら、例え最後までコトに及んでないとしても、男だったら責任を取ってみせなさい!もう、手遅れよ、私に手を出した以上、父は貴方を許さない、どこまでも追いかけ、追い込み、貴方を殺すまで・・・」 「くっ・・・」 今度は、セバスチャンが息を呑み、絶句するしかなかった。 両親を亡くし、純血種の中で蔑まれながらも、義弟がヴァンパイアとして、独り立ちする為に、手助けする為だけに生かされていた自分だ。 危機感は良く感じるのだ。 死ぬ訳にはいかない。 「フフ・・・貴女は人間にしておくには、惜しい女性ですね・・・解りました。貴女に彼が触れられないのでしたら、何も心配する事はないのですから・・・明日、改めて伯爵にお会い致しましょう。それでは私はこれで・・・」 「ええ、セバスチャン明日また・・・」 セバスチャンが去るとシエルはそろそろとベッドから立ち上がろうとした。 「・・・」 ペタンと床に座り込んでしまった。 「お嬢様!」 契約の為、シエルに触れる事の叶わぬ自分の身が恨めしい。 「大丈夫よシルバー、気が抜けただけ・・・」 そう、只、一族を継ぐ子供を産むだけの為に、セバスチャンに身体を投げ出したものの、恐怖感で一杯だったのだ。 先ほどの行為だけで、一杯一杯なのに、あれ以上されたら・・・恐怖で身が竦む。 ガクガクとする身体を叱咤し、バスルームへ少しずつ歩きだすシエル。 「シャワーを浴びたら休むわ、貴方も早く休みなさい」 シエルは、それだけ言うと 「では、お嬢様、失礼致します・・・」 シルバーは退出して行った。 温かい湯が心地よい。 先ほどまでの行為は嘘の様・・・ しかし、明日からは、セバスチャン・ミカエリス公爵の婚約者になるのだ。 「逃げられないのは、私も同じ・・・」 そう囚われたのはセバスチャンだけでなく、シエルもなのだ。 逃れられない運命・・・ それは、過去からの呼び声・・・ シエルは覚醒し出す・・・ 現在のシエルへと・・・
「んっううん・・・」 シエルは寝室のベッドの中、目を覚ました。 先ほどまでの夢は何だったんだろう? セバスチャンはヴァンパイアで、僕は女で・・・ 頭が完全に目覚めておらず、すっきりしない。 身を起こそうとしても、背後からの自分に回された手で、動けない。 「もう、また僕を抱き締めたまま・・・」 シエルが悪魔になったと知った瞬間、セバスチャンは無意識の内に、シエルの腹部を手刃で貫いていた。 同族嫌悪・・・只それだけ・・・セバスチャンの本能に過ぎなかったが・・・ シエルは悪魔になり、自分に正直になる事の心地良さを知った。 記憶を失った為、「どんな事をしても僕を守れ!」とシエルはセバスチャンに命令してしまった。 つまり、魔力の行使を認めていた事になる。 しかし、執事としての美学を貫いたセバスチャンにより、シエルはクロードの魔の手にかかり、洗脳されて、セバスチャンを遠避けた。 歪んだ契約は二人の信頼関係までも、凌駕していくものと想われた。 しかし、シエルはアロイスを抑え込み、自身の命を奪えと、セバスチャンに最後の命令を下した。 間抜けな悪魔のミスで今の状態だが・・・ 「坊ちゃん・・・嫌なのですか?」 背後のセバスチャンの悲しげな声・・・ 「フン、起きていたのか?たくっ・・・もういい加減に・・・」 身体に走る快感・・・そうシエルの内にセバスチャンのモノは、入り込んでいたままなのだ・・・ 「ちょっ・・・もう抜け!」 熱くなる身体の熱にシエルは、夢の様に、翻弄される。 「嫌ですよ。貴方のココは私を離して下さらない。今もギリギリと私を締め付け、もっと奥へと誘って下さるじゃないですか?」 セバスチャは、シエルの耳たぶを軽く噛み、耳元で囁く。 「ああっ・・・セバス・・・」 悪魔になり、自分に正直に・・・ シエルは背後から、自分を抱く悪魔が愛しい・・・ 「幸せになってはいけない」 それは、誰が決めた事? 僕の未来を奪った人間に復讐して何が悪い! 全て終わり残ったモノは、愛しい悪魔を手に入れた事。 未来永劫、この命が続く限り、手放さない。 死ぬ時は二人で一緒・・・何処までも堕ちていく・・・ 「坊ちゃん・・・ああ・・・素敵ですよ・・・」 夢の様に、甘く耳元で囁くセバスチャン・・・ 「もっともっとセバスチャン・・・」 甘いお強請りに酔いしれる。 「ええ、何処までも共に・・・」 再びシエルに誓う。 「貴方を裏切った私は、もう二度と貴方を裏切りません。何処までも、貴方と共に・・・」 「それでいい、セバスチャン。僕には、お前だけでいい、お前しか要らない。」 二人は共に誓う。 お前だけだと、お前しか要らないと・・・ それは過去からのメッセージ。 二度とその手を離すな!と・・・ 過去の二人は、これからも、今の二人に影響を与えるのだ。 狂った自分達の運命を繰り返す事のない様にと・・・
「 第三章 現在 」へ続く・・・ H23.12.11 P10:33 あとがき 少しずつ動きだしたキャラ・・・セバスチャンがH過ぎで中々、進みませんでした。 悩みながらも、何とかここまで書けました。 楽しみにして下さってるお嬢様の励ましで、ここまでこれました。 ありがとうございます(^-^) 次回で終わる予定でしたが、終わるのか? 謎の人物達の正体が、第三章では明かしていく予定ですので、お楽しみに・・・ 現ファントムハイヴ伯爵は誰で、シルバーとは・・・ もうすぐ、10000アクセスですが、この企画もやらなイカンかな? 2012.2.3でPCブログ二周年です。 企画としては、 「セバスチャンVS使用人S」です。 セバスチャンは使用人S達の誘惑を克服したシエルとニャンニャン出来るか?です。 いつもの通りのアダルト企画・・・OKとおっしゃるお嬢様のみ、宜しくです(^-^)
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