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九条静音の黒執事妄想劇場
セバスチャンxシエルのBL中心の日記です。九条静音の黒執事個人誌の紹介もあります。その他ネタバレの配慮は致して居りませんので、ご注意18禁有り
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すれ違う心NO.2
シエルとセバスチャンのギスギスした空気は、重苦しく、使用人達までも、どんよりとしてしまう。
 空気の読めないプルートゥだけが、セバスチャンに絡みつき、益々、シエルの機嫌を悪くする。
 セバスチャンは、そんなシエルの変化に口を歪め、喜ぶ。
 (もうすぐですね、坊ちゃん・・・私の所まで、堕ちてきなさい)
 セバスチャンは悪魔だから、シエルが自分を求める様になるまで、自分からは、何も動かないつもりだった。
 しかし、事態は変化する。
 次第にシエルは、食欲を失くしていった。
 プルートゥを飼うまでは、毎日の様に、セバスチャンに抱かれていたのに、今ではキスする事すらなくなった。
 セバスチャンは、高位の悪魔だったので、性欲を見事なまでに、制御出来るのだ。
 しかし、シエルは思春期で、伸び盛り。
 監禁されていた時の経験と、セバスチャンに抱かれ慣れてるせいで、現在は、欲求不満状態だった。
 普通なら、自ら慰める行為を自然とする年なのだが、セバスチャンがいつもシテくれていたので、どうすれば良いのか解らない。
 まして、商売女を買う年ではない。
 悶々とする日々を送るシエル。
 勿論、セバスチャンには、そんなシエルの葛藤は、面白くて堪らない。
 自分を苦しめたのだから、少しは苦しんで・・・流石は悪魔。
 発想が貧困だった。
 人間が悪魔の様に単純で、短絡的、自分の欲を叶える為には、どんな事でもする生き物だったら、こうはならなかっただろう・・・
 「御馳走様、もう要らない・・・下げてくれ・・・」
 ある日の夕食時、シエルはセバスチャンに告げる。
 「ですが、少しも食べていらっしゃらない。それでは、体力が・・・」「煩い!食べたくないから、仕方ないだろう・・・」
 性欲が満たされないと、食欲が無くなったりする事もあるのだ。
 人間は、繊細だから・・・
 逆らうセバスチャンに苛立ち、シエルは食堂を後にする。
 茫然と立ち尽くすセバスチャンを誰も笑う事は出来ない。
 もう、シエルは食事らしい食事をしなくなっていたから。
 今も、コーンポタージュを飲んだだけなのだ。
 それでも、タナカは何も言わない。
 只、食堂には使用人達の溜息が木霊するだけ・・・
 今までに、契約した主は、只の暇つぶしに過ぎない。
 シエルだけが、セバスチャンの心を掻き乱す。
 「皆さん、坊ちゃんを見て参りますので、お食事なさって下さい。」
 それだけ言うのが、精一杯のセバスチャン。 
 最早、優雅さとは縁遠い、ヨレヨレした感じの後ろ姿で、シエルの寝室に向かうセバスチャン。
 「なぁ、タナじい何故、セバスチャンに何も言わないんだ?坊ちゃんのじいやだったんだろう?」
 パルドは、タナカに問う。
 「これは、坊ちゃんとセバスチャンの問題ですから。セバスチャンが本当の意味で、シエル様の執事になれるかどうかの試練なのです・・・」
 タナカは、シエルから、セバスチャンの正体を告げられていた。
 否、先代の執事であり、今もシエルの為に、邪魔な人間を使用人達が始末しても、顔色一つ変えない程の人物であるタナカには、セバスチャンの正体を隠し遂せる事など、出来はしない。
 ファントムハイヴに仕えた身である以上、悪魔だからなどと言う言い訳は通用しない。
 「ファントムハイヴに仕える事の本当の意味・・・セバスチャン貴方は、理解出来ますかな?」
 タナカは、年に似合わぬ、残酷そうな笑みを浮かべ、使用人達を震え上がらせた。
 コンコン、セバスチャンは、いつもの様にシエルの寝室のドアをノックした。
 しかし、返事はない。
 心がすれ違った今、セバスチャンとシエルの契約も微妙なモノになりつつあった。
 少しずつセバスチャンの手の甲に刻まれた紋章が薄れていくのだ。
 元々、シエルの心は頑なで、悪魔の力を持ってしても、心に秘めた感情まで読む事は出来ない。
 人間を騙す事など、容易い事だったのに・・・
 「愛しているから・・・」
 それが、原因だと気付けないセバスチャン。
 気配を探っても解らない。
 焦れたセバスチャンは「失礼します」と告げ、寝室に入る。
 が、シエルはいない。
 気配を探っても解らない。
 それもその筈、最早、シエルの意識はない。
 何故かザァーザァーと嫌な音ばかり耳に付く。
 シエルが一人で風呂に入る事など有り得ないのにだ。
 嫌な胸騒ぎがする。
 浴室に入ってセバスチャンが見た物とは・・・



 湯船の中に沈むシエルだった・・・
 「坊ちゃん!」
 慌て助けるも、既に意識はない。
 空腹であった為に、貧血を起こし、自分で湯船に入ったものの、そのまま沈んで今に至る。
 事は急を要する。
 そのまま何とかすれば良いのだが、シエルを楽にさせてやりたくてベッドに横たえ、人工呼吸をするセバスチャン。
 溺れた場合、すぐ水を吐かせると、器官に入り、死に至る事もあるのだ。
 何度も、口付け、空気を送り込みながら、心臓マッサージも行う。
 悪魔であるから、どんな知識もあるし、とっさの行動も可能なのだ。
 心の中でシエルに詫びるセバスチャン。
 悪魔なのに、一筋の涙が頬を伝う。
 その涙が、シエルの唇に吸い込まれた時、「うっ・・・ん・・・」
 「坊ちゃん!」
 ゴボッゴホッ・・・シエルは目を覚ますと共に、飲み込んだ水を吐き出し、咽た。
 「大丈夫ですか・・・」
 苦しそうなシエルの背中をさすってやるセバスチャン。
 シエルの身体は、小刻みに震え、苦しさを露わにする。
 シエルはどんなに背伸びしても、まだ、13歳なのだ。
 そんなシエルに優しくしてやらないセバスチャンは執事としては失格だ。
 只、甘やかせと言っているのではない。
 悪魔だから、魂を喰らう為だけに仕えているつもりだったから、見えるモノも見えなくなる。
 セバスチャンが薄々感じていた様に、プルートゥは、シエルとセバスチャンを引き離す為だけに、送り込まれた存在。
 勿論、プルートゥ自身は、そんなつもりはないのだが・・・
 「セ・・・バス・・・」
 ゴホッ・・・ゴホッ・・・相変わらず、咳込むシエル。
 「いいのですよ、坊ちゃん・・・今は話さなくて・・・申し訳ありませんでした。貴方を守りきれなくて・・・貴方の傍にいると誓ったのに・・・」
 セバスチャンは、シエルを介抱しながら、抱き締めていた。
 苦しい息の中、シエルは久しぶりにセバスチャンの香りに包まれていた。
 今までだったら毎夜、嗅いでいた甘い香り・・・
 いつからだったのだろう・・・
 二人の心がすれ違ったのは・・・
 「忙しい」
 それは言い訳にしか過ぎない。
 「愛している」
 なら、お互いを独占したくなる。
 醜い只の、独占欲かも知れないが、愛し合う相手がいるなら、尚の事。
 お互いの温もりに包まれ、愛し合い、肌を欲し、熱を感じる行為SEXは、只、次代を生み出す為だけの行為ではないのだ。
 種族の違うシエルとセバスチャンなら、特に、気遣うのが当たり前。
 態度だけでなく、態度で・・・
 「会話が重要・・・」
 いつもセバスチャンが、
シエルに教えていた言葉・・・